前回の記事「シリーズハイブリッド、LCAを考えると現時点でベストな選択」を読まれた方の中には、こんな疑問を持たれた方も多いのではないだろうか。「シリーズハイブリッドなんかより、シリーズパラレルで万能なトヨタのハイブリッドシステムを他社も利用すればいいのでは?」 確かに2019年、トヨタは2万3000件以上にも及ぶTHS(トヨタ・ハイブリッド・システム=プリウスやヤリスのハイブリッドなどに用いられているハイブリッド技術の名称)の特許を30年まで無償で公開することを発表している。 これは従来の自動車産業で考えれば、とんでもないことだ。エンジン車よりもEVよりもはるかに難しいハイブリッド車の特許技術は、非常に貴重なもの。自動車産業に限らず、重要技術の特許を保有している企業にとっては、その特許権とは生命線ともいえる。 にもかかわらず、トヨタと提携して、あるいは自動車メーカーから開発を請け負う欧州の
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