例えば、「執行役員に昇進」ともなれば「役員」という言葉に引きずられ「私も経営に参加するメンバーのひとりになったのだ」と勘違いして意気軒昂、ということが容易に想像できるので、その彼あるいは彼女の晴れがましい気概をどう利用したらカネになるかを多少考えることはある、という程度のことなのである。 さて、会社法上は意味がないといくら力説されても、大企業においては「部長」に昇進できるかどうかがサラリーマンにとっての最大の関心事になる(通常、本部長あるいは役員、社長などは最初から諦めているはずである)。 課長まではまだ良い。管理すべき部下も少ないし、あなたはまだ若い。しかしその上の管理職、すなわち「部長」への昇進は、ポストが少ない分だけ競争が桁違いに激化する。しかも、モタモタしていると昔の部下が背後まで迫ってくる。 でも、あなたは部長には昇進できなかった。そして課長職を追い出されつつ部長ではない肩書きが