遠江国(とおとうみのくに/とほたふみのくに)は、日本の地方行政区分である令制国の一つ。東海道に属する。現在の静岡県西部、及び中部の一部(大井川の旧流である栃山川以西)。 現代の遠州地方については遠江を参照。 「遠江」の名称と由来[編集] 六十余州名所図会「濱名之湖 堀江舘山寺 引佐之細江」 古くは「遠淡海国(とほつあはうみのくに)」と表記された[1]。また飛鳥京跡苑池遺構から出土した木簡には「遠水海国」という表記がされている[2]。「遠淡海」とは都(当時の奈良)から見て遠くにある淡水湖という意味であり、近江国の「近淡海(ちかつあはうみ)」の琵琶湖と対比される。この「遠淡海」に関しては、一般的に浜名湖を指すとされるが、一方国府のある磐田湖(大之浦)を指すとする説もある[3]。ただし大之浦は名称の通り浦であり、淡水湖でないことに留意される。(当時の浜名湖は淡水湖であったが、明応7年(1498年