作者が濁川温泉の存在を知ったのは、TMS誌の記事(二井義雄、木曽森林鉄道を行く 2.濁川廃線跡、鉄道模型趣味 1969年9月号(No.255)、機芸出版社)でした。その記事では、崩壊し始めた木造トラスの写真が衝撃的でしたが、あわせて文章だけで紹介されていた温泉の存在が印象に残りました。いつか訪れてみよう、と思いながら、ようやくそれを実現したのは1980年の9月のこと。 しかし、その4年後、濁川温泉は長野県西部地震によって発生した土石流によって、多くの人命とともに失われてしまいました。亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、本ページによって在りし日の濁川温泉の姿を少しでも残しておきたいと願うものです。(撮影:1980年9月) 参考: 濁川温泉への道