学校建築をはじめ、低層で大きな平面の建築を設計することが多い。勾配屋根だとコストアップにつながることから、フラットスラブを採用。どのように雨水を集め地上に落とすか。平面と同時に雨水のルートを解いていく。見た目にはその苦労は分かりにくいが、雨水計画はパズルのように難解だ。 設計におけるプランのつくり方、屋根の水仕舞いや断面の考え方を教えてください。 赤松 我々の仕事の中では、学校が多数を占めます。学校はなるべく低層で接地性が高いほうがよいと考えており、平面がどうしても大きくなる。屋根も広くなり、自然採光しにくいところにハイサイドライトを設けています。必然的に屋根面が凸凹した断面になっていると思います。 また、水勾配を普通につけようとすると、高さが必要になってしまい、コストアップにもつながります。そこで、屋根はなるべくフラットに納める方が合理的だと判断しています。そうした様々な要因が重なって、
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