27日に投開票された自民党総裁選は、石破茂元幹事長(67)が高市早苗経済安全保障担当相(63)との決選投票を制し、新総裁に選出された。10月1日召集の臨時国会で新首相に指名される。 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で党の信頼が失墜する中で行われた今回の総裁選。岸田文雄首相が打ち出した「脱派閥」方針を受け、麻生派を除く5派閥は既に解散するか解散を表明しており、脱派閥の本気度が問われたが、ふたを開けてみれば、旧来の派閥的な動きが目立った。「キングメーカー」たらんとする長老の思惑と、国会議員票を1票でも積み増したい候補者心理が交錯した結果だ。(佐藤裕介)