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ブックマーク / eulabourlaw.cocolog-nifty.com (37)

  • 日本労働弁護団の50年 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    労働弁護団といえば、経営側の経営法曹会議と並ぶ労働関係法曹の団体ですが、そこから全4冊の大著が送られてきました。わざわざ私のようなもののところにお送りいただき有り難うございます。 さて、第1巻は第1部語り継がれる歴史、第2部権利闘争小史からなり、いろいろと勉強になりました。第2巻と第3巻は雇用と労働条件・人権の確立を目指してと題して、最近10年間の権利闘争を実際の裁判を取り扱った各弁護士が書いており、判決文だけでは判らない生々しい状況が浮かび上がってきてたいへん興味深い読み物になっています。4つめの別巻は資料集ですね。 歴史編を読んでいくと、労働弁護団ははじめは総評弁護団といい、総評の裁判闘争のために結成されたんですね。ところがそれがだんだん先細りになってきて、80年代には労働争議はほとんど激減して国鉄の分割民営化に対する国労の闘争くらいになっていたようです。そういう中で、新機軸を切り

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  • 多重債務がもたらす非婚少子化 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    世の中には、この期に及んでなおサラ金のグレーゾーン金利廃止を非難し、それを主導した宇都宮弁護士らを口汚く罵り、いくらでも好きなだけ高金利を許せば世の中は天国になると幸福なる教えを説教しては、共著者だった方にまでたしなめられたりしている奇矯な人もいるようですが、まあそんなのはともかく、ダイヤモンドオンラインの最近の記事によると、若い頃にサラ金で借金をこしらえたために、結婚できない人々が結構いるようです。 http://diamond.jp/series/marriage/10008/(借金返済が先?結婚が先? “青春時代のツケ”に苦しむ多重債務の婚活男たち) >「婚活したいのは山々だが、借金があって腰を入れられない」 「結婚を考えているが、彼女に借金のことを告白できない」 「借金が原因で彼女と別れてしまった」 旭川総合法律事務所の弁護士・皆川岳大さんのもとには、こんな相談がよく持ちかけられ

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  • 年功賃金制と生活費構造 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    舟橋尚道氏の『転換期の賃金問題』(日評論社)は、いまから40年近く前に出されたですが、その論の射程はなお現代に十分届いています。 小池和男氏、高梨昌氏らの「年功賃金=独占段階一般論」への批判が中心的論点ですが、この点についてはすでに遠藤公嗣氏の詳細なフォローがされていますので、いまさら紹介するまでもありませんが、今回再読して次の一節(p165)が未だに日の賃金構造と社会システムの関係を的確に捉えた記述として有効であることを再認識しました。 >制約条件の第二は、我が国の場合に特殊な生活費構造である。すなわち、国民生活研究所の行った調査によって我が国の生活費構造の特質を一言で言えば、いわゆる年功的生活費構造であるといってよい。なぜならば我が国の場合、20歳代で住宅問題を解決することは困難であり、家族員数が増加するにつれて狭い借間生活から抜け出すために、年齢が高まるにつれて住宅費が増加して

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    yachimon
    yachimon 2009/03/01
  • キリスト教民主主義と日本型システム - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    タイミングを合わせたわけではないのですが、平家さんのエントリに反応したとたんに、関連する記事を見つけました。 日送られてきた『生活経済政策』3月号に、篠原一先生の「小さなユートピアを」の最終回「3つの政治潮流とその行方」が載っています。その中で、 >さて、20世、特にヨーロッパの政治には大きくいって3つの流れがあった。第一に自由主義、第二に社会民主主義、第三がキリスト教民主主義である。・・・この3つの流れの中でキリスト教民主主義は現実の力としては大きかったが、理論的には十分明らかにされてこなかった。これは近代の歴史をあまりにも近代化の直線的展開という一点から見過ぎたためであろう。この流れは、ヨーロッパの伝統社会が民主化する過程で、伝統との厳しい闘いの中から生まれた、いわば土着型のものであり、特に第二次世界大戦後、つまり20世紀の後半になって初めて民主主義にコミットするようになった。キリス

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    yachimon
    yachimon 2009/02/27
  • 特定分野の優等生君が恥を晒す場所 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    窓口業務の話についたはてぶコメントについて、 http://b.hatena.ne.jp/entry/http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-ecbf.html いや、ハロワの窓口ごときでどぶ板か?という議論は大いにありうる。私も実はそう思う。もっと底辺はいくらでもあるだろう。ただ、これは、警察署長や税務署長で出ることとの対比で、政策形成に携わる中央官庁の役人の人事問題として論じられていることであり、懇談会の中間報告でやるべき実例として挙げられている以上、いや既にやっていたんですけど・・・というエントリに文句を付けられても、というところ。 問題はそれより、tari-G氏の「労働法以前に法の基的なことを全く知らずにテキトーなことを述べている理由は分かった」という悪意に満ちたコメントの方。ここには、例の3原則の池田信夫氏や

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  • まさに窓口業務で現場を経験してきたのですが・・・ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    「こころごころ」さんのところで、厚生労働行政のあり方の話に関連して、「若いうちに現場に出るべし」の話題を取り上げています。 http://www.seri.sakura.ne.jp/~branch/diary0901.shtml 舛添大臣の >警察と比べて下さい、昔の郵政省と比べて下さい、大蔵省と比べて下さい、警察署長として若い時に行く、税務署長として若い時に行く、郵便局長で行く、その時の経験がキャリアがアップしていく時にもの凄い良い肥やしになっているのです。そういうことをやっていなかったので、これをやらせるようにやっていきたいということで既に作業を始めております。 という発言について、賛意を示しつつも >一線の感覚が重要というのは、まったくそのとおりだと思う。・・・警察庁や大蔵省(当時)が不祥事で叩かれた際にこれら署長ポストへの配置が「誤ったエリート意識」の象徴のように槍玉に挙げられたこ

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  • 登録型派遣禁止案をどう考えるべきか - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    ブログでは、製造業派遣禁止論を「ギョーカイ主義」と厳しく批判してきたところですが、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-4434.html(厚労相、製造業派遣の禁止も) http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-34a3.html(病膏肓に入ったギョーカイ主義のなれの果て) 共産・社民・国民新の野党3党が、登録型派遣の原則禁止を要求しているという記事があります。 http://www.asahi.com/politics/update/0110/TKY200901100002.html >労働者派遣法の改正をめぐる調整が、与野党双方で格化してきた。野党は共産、社民、国民新の3党が、限られた業種以外は登録型派遣を原則として禁止する案で一致し、民主党

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  • 厚労相、製造業派遣の禁止も - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    朝日の記事から、 http://www.asahi.com/politics/update/0105/TKY200901050108.html >舛添厚生労働相は5日の閣議後の記者会見で、すでに国会に提出している労働者派遣法改正案の修正に前向きな考えを明らかにした。さらに「個人的には」と断ったうえで、「製造業まで派遣労働を適用するのはいかがなものか。そのことも含めて検討しないといけない」と述べ、製造業派遣を禁止したい意向も明らかにした。 どうも、2年前のホワイトカラーエグゼンプションの時と同様、制度の問題点として批判し、改善していかなければならないところはスルーされ、何ら問題ではない、問題にしてはいけないところばかりがフレームアップされるという悪しき傾向が加速していますね。 こういうときにこそ、まっとうな労働問題の専門家がきちんと発言しなければならないはずなのに、そういう声がマスコミに現れ

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  • その筋の専門家であるhamachan氏が(判っている筈なのに)語ろうとしないこと - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    人様のブログのエントリーに対する山のようなはてぶの一つにコメントするためにエントリーを起こすなんて大人げないことをするなよ、という忠告が聞こえてきますが、 http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/hokusyu/20090106/p1 >kyo_ju 労働, 社会, 政治, もっと周知されるべき その筋の専門家であるhamachan氏が(判っている筈なのに)語ろうとしないこと。 2009/01/06 それはないと思いますよ。もう1年以上も前にこう書いているんですけど・・・。 http://homepage3.nifty.com/hamachan/seroukakusa.html(『世界の労働』2008年1月号原稿 「格差社会における雇用政策と生活保障」) >>実際、日のような過度に年功的な賃金制度を持たない欧州諸国では、ある時期

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  • 年越し派遣村撤収 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    毎日から、 http://mainichi.jp/select/today/news/20090106k0000m040082000c.html >東京・日比谷公園の「年越し派遣村」は5日撤収され、約500人の失業者のうち希望した286人が都内4カ所に用意された新たな宿泊施設に移った。移動先では求人情報が紹介され、一部の人は生活保護が認められた。生活再建に向けた動きが格的に始まった。 4カ所の一つで中央区が運営する複合施設・京華スクエア(旧京華小)の体育館では、約80人の失業者に弁当や毛布が配られた。元旦から派遣村で過ごしていた男性(50)は「まずは落ち着いた」と胸をなで下ろした。施設は12日まで開放される予定。ハローワークの臨時窓口も置かれ、首都圏の寮付きの求人情報(約3000人分)が紹介された。 また、派遣村にいた失業者のうち75人が千代田区に生活保護を申請し、簡易宿泊所に移ることを

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  • 病膏肓に入ったギョーカイ主義のなれの果て - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    朝日新聞が昨日の夕刊、今朝の朝刊と、勝ち誇ったように製造業派遣禁止の記事を1面トップに持ってきていますな。 http://www.asahi.com/politics/update/0106/TKY200901050324.html >東京・日比谷公園の「年越し派遣村」に社会的な関心が集まったことなどを受け、派遣労働の見直しが政治の焦点に浮上してきた。舛添厚生労働相は5日の記者会見で、製造業への派遣を規制すべきだとの考えを表明。民主党も独自の労働者派遣法改正案をまとめる方向で調整に入った。 >民主党も製造業派遣規制に踏み込む。同党は労働組合を支持基盤とするだけに、これまでは「さらなる失業を招きかねない」と消極的だったが、予想を超える雇用情勢の悪化で方針転換を迫られた。共産、社民、国民新各党はかねて製造業派遣原則禁止を掲げており、小沢代表は4日、「4野党でしっかりまとめないといけない」と党幹

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  • テレビ東京・ワールドビジネスサテライト - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    今夜11時に放送される予定のテレビ東京・ワールドビジネスサテライトのトップニュース「世界に広がる若者の雇用危機」にちょびっと顔を出す予定です。 http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/ だいたい下にあるようなことを1時間以上喋ったのですが、どうしてもテレビ局側は現在目前の危機に対してどう対応するかを聴きたがるし、こっちはそもそも日と欧州の雇用システムの違いから説き起こして、中長期的観点からの若者雇用対策、社会政策の在り方を語りたいわけで、相当にすれ違った感じではあります。 正直言えば、短期的な雇用創出策は、まさにマクロ経済的な財政政策の話なので、それは当然必要でしょうとはいえても、私が語らなければならない話ではない。 取材対応メモ: ・まず、日と欧州の基的な違いを認識する必要。欧州は1970年代の石油危機以来、一貫して若者が雇用失業問題の中心。日は長らく中高年が

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  • 国民の豊かさの国際比較 2008年版 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    例年通り、社会経済生産性部が「国民の豊かさの国際比較 2008年版」を公表しています。 http://activity.jpc-sed.or.jp/detail/01.data/activity000890.html http://activity.jpc-sed.or.jp/detail/01.data/activity000890/attached.pdf >日の豊かさは第7位(OECD30カ国)、主要先進国の中ではトップ ○日の豊かさは経済協力開発機構(OECD)30カ国中第7位で、前年と同順位であった。 ○1位はルクセンブルグ、2位ノルウェー、3位スウェーデン、4位スイス、5位フィンランドで、ヨーロッパの国々が上位を独占している。 ○日は主要先進国の中ではトップ。米国は12位、英国16位、フランス18位、ドイツ19位。 日の強みは環境指標(4位)、健康指標(5位)、弱みは

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  • 不労不育世代間資産還流の社会的帰結 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    昨日の朝日新聞日曜版「be on Saturday」に、大変興味深い記事が載っていました。「60歳超で循環するマネー 都市部の団塊世代に相続が集中」というタイトルで、要するに高齢化のために親が死んで相続する年齢が30年前より15歳以上も上昇し、60代後半で相続するに至っているというのです。 この記事自体はマネー記事なので、資産運用的観点からしか書いていませんが、実はこれはマクロ社会的に見ると、労働もしなければ育児もしない消費性向の低い引退世代の間でのみ、膨大な資産がやりとりされてしまい、実際に労働し、子どもを育てている世代はそのマネーの流れに入れなくなっているという深刻な事態を意味します。言うまでもなく高齢層ほど格差は大きくなりますから、そういうマネーの還流をしている階層と、そんなものに縁のない階層との格差は大きいわけです。 そうすると、運良くじいさんの資産を親父が受け継いだ分をトリクルダ

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  • 湯浅誠氏のまっとうな議論 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    週刊ダイヤモンドの特別リポートに、もやいの湯浅誠氏が登場しています。そのいうところはきわめてまっとうであり、物事の質を見据えながらも妙な急進主義に走らず、「穏健さ、均整の感覚、限界の認識という姿を取」ったリアリズムの感覚がきちんと示されていると感じられました。 http://diamond.jp/series/dw_special/10038/ >――非正規労働者の生活の厳しさが指摘されて久しい。 非正規労働者の賃金は30代で290万円くらいで頭打ちになり、40~50代になっても増えない。一方、正社員の賃金は、40~50代で急激に伸び、退職手前で落ちるというカーブになっている。 日では教育費をすべて、家計が持たなければいけない。子どもが育つに従って家計の支出は増えるという高コスト生活になっている。そのため、収入もそういうカーブを描かない限り、結婚もできないし子どもも産めないということに

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    yachimon
    yachimon 2008/11/17
  • 舛添大臣の大正論 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    厚生労働省HPに、舛添大臣の金曜日の閣議後記者会見の様子が載っています。 http://www.mhlw.go.jp/kaiken/daijin/2008/05/k0509.html 土曜のエントリーで、経済財政諮問会議における発言(大田大臣による紹介)を「正論」と述べましたが、こちらでは正論がさらに全開です。舛添大臣に対してはいろいろと御意見のある方々も居られるでしょうし、私もすべてにわたってご立派な大臣であるかどうかまでは保証の限りではありませんが、少なくともこの問題に関するかぎり、他のどの論者よりもまともで物事の質を見据えた発言であることは間違いありません。 (記者)今日の諮問会議で外国人労働者の話があるかと思うのですが、他にも自民党の中で移民省というものを検討するという話がありますが、厚生労働省所管の一部の分野から外国人労働者を求める声が強いと思うのですが、大臣の考えをお聞きした

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  • 介護福祉士養成大8割定員割れ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    読売の記事ですが、 http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_08050707.cfm >介護福祉士を養成する全国の4年制・短期大学で、養成課程入学者の定員割れが相次いでいることが、読売新聞の全国調査でわかった。回答のあった大学の8割で今春入学者が定員割れとなり、ほぼ半数で定員充足率が50%を下回っていた。各大学は、介護職が「低賃金・重労働」といわれることや、コムスン問題の影響を指摘。養成課程から撤退する学校もあり、介護保険を支える人材の不足が深刻化しそうだ。 介護福祉士は、高齢者や障害者の介護を行う国家資格で、全国で約64万人いる。介護保険の導入に伴って各大学が介護福祉士の養成課程を開設し、国の指定養成施設の大学は全国で約150校にのぼる。調査は4年制・短期大学計80校を対象とし、うち51校が回答。51校の同課程入学者は2005年春の3273人をピークに3年

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