【第19回】はこちらをご覧ください。 「君の頭の中には、宝の山がある」 どの会社へ面接に行っても落とされまくり、ずっと沈んだ気持ちで就職活動を続けていた大学4年生時代の僕。それは、今にして思うと、ASD(自閉症スペクトラム障害)を抱える者に特有の「空気を読めない」「相手(面接官)の気持ちに配慮できない」「細かいことばかりにこだわって話す」といった傾向によるところが大きかった。 とにかく、面接を受けるたびに、その会社にとってタブー的な話題や社員が嫌がりそうな話題を滔々(とうとう)と語ったり、細かいことで面接官の矛盾を追及したり、無意味な議論をふっかけたりしていたのだ。しかも、そういうときは、自分が結構いいことを言っているつもりでぺらぺら喋っていたのだから、もう救いようがない。会社としては、真っ先に落としたくなる人間だろう。 そんなお先真っ暗な状況で、Kさんというサークルの先輩を訪問したときに