全国の銭湯を席巻し、富山市の内外薬品の鎮痛薬「ケロリン」を有名にした広告付き湯桶(おけ)「ケロリン桶」を生みだし、半世紀にわたって一手に取り扱っていた睦和商事(東京都江戸川区)が、同社を創業した山浦和明社長の高齢などを理由に事業を休止したことが18日、分かった。ケロリン桶の販売は内外薬品が引き継ぐ。 東京商工リサーチによると、睦和商事はピーク時の1997年6月期には約1億3000万円の年商があったが、主力の公衆浴場向けが落ち込み、2012年6月期は約4200万円に減少していた。 内外薬品の笹山敬輔東京支社長によると昨年11月、山浦社長から高齢を理由とした廃業の意向が伝えられた。雑貨店など一般消費者向けの販売は、既に内外薬品が引き継いでおり、現在休止している銭湯や宿泊施設向けの販売も5月までに再開する方針。 ケロリン桶は63年、独立開業を目指していた山浦氏が、広告付き湯桶のアイデアを手にスポ