パソコンなどに使われる半導体集積回路の消費電力を10分の1以下にすることも可能な新型トランジスタを開発したと、北海道大などが13日発表した。デジタル家電の待機電力や、スマートフォンなどの電池消費を大幅に減らすことが期待できるという。 研究チームは、シリコンの基板の上に結晶を成長させる手法を工夫して、基板の表面に直径約80ナノメートル(ナノは10億分の1)の極細の針を剣山のように林立させることに成功。 これによって針と基板の接合部を電子がすり抜ける「トンネル効果」という現象が発生。従来のトランジスタの理論的な限界をさらに下回る低電力で動作した。(共同)