サー・ジョン・フランクリンの北極探検の末路を描いた版画。1896年に英王立芸術院に展示された英国人アーティスト、W・トーマス・スミスの絵を基にしている/Historia/Shutterstock (CNN) 人肉食の痕跡のある遺骨について、考古学者のチームがこのほど、失敗に終わった19世紀の北極探検で命を落とした英高級将校のものと特定した。消息を絶った乗組員たちの悲惨でむごたらしい最期に光を当てる研究となっている。 新たな研究では、遺骨のDNAと存命の親族から得られたサンプルを比較する手法により、白骨化した遺体が英海軍艦「エレバス」の艦長ジェームズ・フィッツジェームズのものであることを突き止めた。エレバスと姉妹艦「テラー」を指揮していたのは、サー・ジョン・フランクリン。北米沖を通って大西洋と太平洋を結ぶ「北西航路」の未踏海域を探検する旅を率いた人物だ。北米の北端を通る危険に満ちたこの航路は