世界的なベストセラー『悪童日記』は、ハンガリー出身の女性作家アゴタ・クリストフ(1935〜2011)による小説。続編の『ふたりの証拠』『第三の嘘』とあわせて「三部作」と呼ばれている。 これまで「映画化は不可能」と言われてきた作品だったが、ついに映画化! 日本では10月3日から公開される。 映画の公開を記念して、新宿Cafe Live Wireでトークイベント「訳者・堀茂樹が語る『悪童日記』アゴタ・クリストフのすべて」が開催された。登壇者は杉江松恋と倉本さおり、そして悪童日記の翻訳者である堀茂樹だ。 会場は満席。熱心なファンだらけのイベントが始まった。 ■さまざまな解釈を生む『悪童日記』 『悪童日記』は、戦争で田舎の祖母のところに疎開した双子の「ぼくら」が、過酷な日々を生き抜いていく物語。 『ふたりの証拠』はその続編にあたるが、単純な続きではない。『悪童日記』と矛盾するような部分が意図的につ