【ワシントン=青木伸行】ロイター通信は26日、米国防当局者の話として、米海軍が横須賀基地に配備しているイージス駆逐艦「ラッセン」(9200トン)を、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島で、中国が「領海」と主張する人工島の12カイリ(約22キロ)内に派遣したと報じた。中国は強く反発しており、緊張が高まることは必至だ。 同通信によると、当局者は「作戦が始まった。数時間内に完了する」としている。哨戒機P8AとP3が同行する可能性にも言及し、そうであれば12カイリ内の上空での飛行活動も実施されたことになる。 ラッセンなどの派遣先は、滑走路の建設が進むスービ(渚碧)礁とミスチーフ(美済)礁としている。 国防総省によると、中国が実効支配する岩礁の12カイリ内における米軍の活動は、2012年以来。人工島の造成後は初めてで、12カイリ内での航行は、人工島と周辺海域を中国の「領土、領海」とは認めないと