★(上) 成長が鈍化しつつある中国でも、そこは人口約14億人を誇る大国、電力需要は底知れない。その旺盛なエネルギー消費を支えているのが原子力発電所だが、体制批判が許されない同国ではほとんどの事故が隠蔽される。かの地の危うき原発事情を2回にわたってリポートする。 中国広東省で新たに建設されている原子力発電所に対し、隣接する香港で不安が高まっている。 問題とされているのは、同省台山市に中国国有の中国広核集団とフランス電力の合弁で建設中の台山原発だ。 すでに完成している2機の原子炉は、アレバNP、フランス電力、シーメンスが共同開発したEPR(欧州加圧水型炉)と呼ばれる第3世代モデルだ。これから安全検査に入り、営業運転は数年後になるとみられていた。 ところが、香港の独立系通信社『ファクトワイヤ』(1日付)が同原発建設に携わるフランス人技術者の証言として伝えたところでは、最低2年を費やすべき安全検査
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