日本卸電力取引所(JEPX)における今冬の価格高騰は、多くの新電力に深い傷あとを残した。価格高騰による利益喪失の程度が甚大で、事業撤退を考える新電力も現れるほどだ。 そして年間のピークである夏場が再びやってきた。7月24日には西日本のエリアプライスが99円99銭の市場開設以来の最高値を記録。翌日には100円を突破した。新電力は市場価格の高騰にどのように対応すればいいのか。 電力の市場価格は予測できる 100円という価格をピタリと当てることができなかったとしても、実のところ、JEPX価格を予測するのは、さほど難しいことではない。しかし、JEPXの高騰を数カ月前に予見できていたという新電力は少ない。これは、JEPX市場の構造を正確に理解していないことに要因があると考える。 まず、大前提として、多くの新電力はJEPX価格を予測しようと努力している。JEPX価格の変動が新電力の事業収支に与える影響
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