【台北=中村裕】台湾積体電路製造(TSMC)の創業者、張忠謀(モリス・チャン)氏が、米国での半導体生産について否定的な見解を示し、業界で波紋を広げている。米政府の強い要請を受け、同社は現在、米アリゾナ州に新工場を建設中だが、米国での生産は「(やはり)時間の無駄で、無益だ」と言い切った。発言の真意はどこにあるのか。張氏の発言は14日、米ブルッキングス研究所が主催した公開インタビューの中で飛び出し
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【台北=中村裕】台湾積体電路製造(TSMC)の創業者、張忠謀(モリス・チャン)氏が、米国での半導体生産について否定的な見解を示し、業界で波紋を広げている。米政府の強い要請を受け、同社は現在、米アリゾナ州に新工場を建設中だが、米国での生産は「(やはり)時間の無駄で、無益だ」と言い切った。発言の真意はどこにあるのか。張氏の発言は14日、米ブルッキングス研究所が主催した公開インタビューの中で飛び出し
連日報道されている自動車業界の半導体不足についてのニュースを見ると、異業種間のサプライチェーンの融合がいかに難しいかを思い知らされる。ここで私が異業種と呼ぶのは自動車業界と電子業界のことである。コロナ禍で一時的な減産を強いられた自動車各社は、先送りされた需要を埋めようと増産に転じたが生産に必要な半導体部品の深刻な供給問題に直面している。 岐路に立たされる日本自動車業界 世界的な環境規制の動きに、今まで腰が重かった日本政府もやっと「脱炭素」を大きな目標に掲げる中、自動車業界は従来のガソリン車からEV(電気自動車)への急速な転換を迫られている。 自動車産業は長年続いた内燃機関を基盤とする従来の産業構造からの大きなパラダイムシフトを迎えている。HV(ハイブリッド)で脱炭素の移行期をリードした日本自動車業界だが、その分世界のEVへの急速な移行に対抗する準備に遅れを取っている印象はぬぐえない。今回の
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