かなわねぇなあ……
「俺がお前の普通に会話が出来るのは、俺がお前に気を使って会話の内容を選んでるからだ」 ついさっき父親に笑って言われた言葉だ。 家族構成は父母私弟の四人。十年以上前に離婚して私は母親に引き取られた。 お金の問題があったので両親は離婚しているだけで会っていたし、諸事情で離婚後に年単位で同じ家に住んでいたこともある。 父は切れやすく、母はその愚痴を私に話す。弟は、特に何もしてなかった気がする。 自立する前は両親の間にはいって仲裁をするのはいつも私の役目だった。 好き勝手やってきた自覚はある。 その代表が高校を辞めたことだ。国からの奨学金で高校に行ってた。払うのは卒業後の私だ。 単純に借金をしてまで行く意味を見出せなかった。 田舎なので私立は滑り止めで受けてた。行きたかった市立高校には少しだけ偏差値が足りなかった。 じゃあ一つランクを下げようとしたら当事の担任から「お前の学力だったら受かるけど、こ
24歳、男リーマン。 生まれて初めての失恋を経験し、うちひしがれている。 一般的に解釈すれば、この落ち込みようはひとえに私の恋愛経験の乏しさに尽きるのだが、すべてを失った私にはもう生きていく理由がないように思える。 世界各地で今この瞬間にもカップルは誕生し、また別の場所では破局している。 そんな卑近なはずの現象が、まさか自分たちの身に降りかかるなんて思ってもみなかった。 永遠なんてないとは言葉の上では理解していたつもりだったが、それでもこの関係が一生続くと思っていた。 3年もの交際期間があって、先日突然切り出された別れ話。 「好きという感情がなくなった」 私にはまったく理解ができない。 彼女は普段からあまり不満を口にせず、悩みを溜め込む傾向にはあった。 しかし私は今回の件で、突然別れを告げられるような落ち度があったように思えないのだ。 愛が伝わっていなかった? 言葉が足りなかった? そんな
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く