東京五輪の開会式で入場行進するアメリカの選手たち=国立競技場で2021年7月23日午後10時31分、梅村直承撮影 23日に国立競技場で開催された東京オリンピック開会式で、入場行進は最初に五輪発祥国のギリシャ、最後を開催国の日本とし、その間の行進順は開催国の言語表記とする慣例に従って「50音順」だった。アイスランド、アイルランド、アゼルバイジャン――。ところが、「あ」から始まる米国は序盤ではなく最終盤で登場した。どういうことなのか。 200を超える国・地域の選手が集まる入場行進は大会を通じて最も注目を集める場面の一つだ。1908年ロンドン五輪から各国・地域がその旗を先頭にして順番に進むいまの形式となった。選手団が着用する多彩な衣装を通じて文化を発信する側面もある。 一方、開会式は84年ロサンゼルス五輪以降、放映権料とスポンサー収入を両輪とする「商業化路線」にかじを切ったことで、豪華な演出に拍