岩田さんは、ちょっとしたことでも疑問に感じると、「どうしてそうなるのか」を解決しようとする人でした。そして、まったく考えたことのない新しい疑問にぶつかると黙ってしまうんです。会話の途中でも「聞こえてないのかな?」っていうくらい、ふっと黙って考え始めます。 「自分が知っていること」と「その時の疑問」がつながるかどうかを、一生懸命確かめて整理していたのだと思います。そうやって因果関係を突き詰めるところはいかにも理系っぽいといえるし、棋士に近いといえるかもしれません。手はいくつもあって、それを探しているともいえるので。 本当にわからないことはぐるぐる歩きながら考える その場で答えが出ないような大事なことやまったくわからないことは、家に持ち帰って考えることもあったそうです。宮本茂さん(現・任天堂代表取締役)から聞いたのですが、話をしていると、腑に落ちない感じのまま帰ってしまうことも時々あったそうで
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