中心となって開発したファミリーコンピュータを手にする上村雅之さん=京都市南区の任天堂本社で2013年7月4日、安藤大介撮影 任天堂が家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」を発売してから、15日で30年を迎えた。「スーパーマリオブラザーズ」「ドラゴンクエスト」などの人気ソフトに恵まれて全世界で6191万台を販売し、テレビゲームを世界中に普及させた。開発責任者だった上村雅之さん(70)=同社アドバイザー=に開発当時の様子などについて聞いた。 【写真で振り返る】ファミコン発売30年:熱中する子どもや高橋名人なども ◇突然の開発指令 「カセット式の家庭用テレビゲームを開発してくれ。3年間は競争相手が出ないような機械を頼む」 1981年11月、開発第二部部長だった上村さんの自宅にかかった電話の相手は山内溥社長(当時、現相談役)。突然のファミコンの開発指令だった。 当時は、同社の携帯ゲーム「