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  • 『シビル・ウォー アメリカ最後の日』アレックス・ガーランド監督が語る「右派と左派が喧嘩せず議論できる映画を」 | CINRA

    もしもアメリカの分断が進み、国を崩壊させるような内戦が起きたらどうなるのか。10月4日(金)に公開されたA24による最新作『シビル・ウォー アメリカ最後の日』は、そんな構想から生まれた映画だ。 連邦政府から19もの州が離脱し、共和党支持者が多いテキサス州と民主党支持者が多いカリフォルニア州が同盟を組み、政府軍に対抗する「西部勢力」をつくる――。一見するとありえない設定にみえるが、秩序が保たれなくなった末に起きる数々の争いや暴力行為は、世界中でいま起きていることをふまえると、途轍もなくリアルにも感じられる。 監督を務めたアレックス・ガーランドは、「この物語は現実と地続きである」としたうえで、「右派と左派の観客が喧嘩をせずに議論できるような、双方に共通点がある映画をつくりたかった」と語る。この作品の狙いは何だったのか、インタビューで聞いた。 あらすじ:連邦政府から19もの州が離脱したアメリカ

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  • 『虎に翼』でハ・ヨンスが好演する朝鮮半島からの留学生、崔香淑が示したもの。紡がれた「加害」の歴史 | CINRA

    NHK連続テレビ小説『虎に翼』が、いよいよ9月27日に最終回を迎える。伊藤沙莉演じる主人公・寅子が女性として法曹の道を切り拓いていく姿が描かれたが、物語を通して、寅子が明律大学女子部でともに法律を学んだ同級生たちの「その後」も丁寧に描かれた。 そのうちの一人がハ・ヨンスが演じる朝鮮半島からの留学生、崔香淑(さい こうしゅく / チェ・ヒャンスク)だ。同級生から「ヒャンちゃん」と呼ばれ親しまれた香淑だが、第二次世界大戦へと進む日で学ぶ過程でさまざまな困難に直面し、一時は弁護士の夢をあきらめた。その後は日人と結婚し、日名を名乗るようになる。 崔香淑という人物の存在から垣間見えるのは、植民地支配など、戦時中の日の「加害」の歴史だ。ドラマが示したものは何だったのか、作で朝鮮学生、朝鮮文化考証を担当し、近代朝鮮教育史を専門に研究する大阪産業大学の崔誠姫(チェ・ソンヒ)さんにインタビューで聞

    『虎に翼』でハ・ヨンスが好演する朝鮮半島からの留学生、崔香淑が示したもの。紡がれた「加害」の歴史 | CINRA
  • 『虎に翼』脚本・吉田恵里香に聞く。あらゆる立場の女性を描くこと、憲法第14条への思い 「寅子だけが正しいわけではない」 | CINRA

    『虎に翼』脚・吉田恵里香に聞く。あらゆる立場の女性を描くこと、憲法第14条への思い 「寅子だけが正しいわけではない」 伊藤沙莉さんが主演を務めるNHK連続テレビ小説『虎に翼』が、9月末に最終回を迎える。日初の女性弁護士・のちに裁判官となった三淵嘉子さんの実話をもとにした作の終盤では、戦争責任を問う原爆裁判や、性的マイノリティの権利などについても描かれた。 「寅子だけが正しいわけではないし、寅子も間違えることがある。それが大事かなと思いました。みんな間違えるし、駄目なところもある。あまり美化しないことは、すべてのキャラクターに関して気をつけた」 脚を書き終えた吉田恵里香さんは話す。いよいよフィナーレを迎える『虎に翼』について、メディアの合同インタビューで聞いた。 ―女性の社会進出をテーマに描くにあたって、法律だけではなく家庭の問題など、あらゆる人間関係を多角的に描いています。女子部の

    『虎に翼』脚本・吉田恵里香に聞く。あらゆる立場の女性を描くこと、憲法第14条への思い 「寅子だけが正しいわけではない」 | CINRA
  • 山中瑶子監督が語る『ナミビアの砂漠』。無意味に過ごす時期があってもいいし、一生それでもいい | CINRA

    カナ(河合優実)は脱毛サロンで働く21歳。甲斐甲斐しくカナの世話を焼く彼氏・ホンダ(寛一郎)との同棲中に、クリエイターのハヤシ(金子大地)と関係を持つ。そしてホンダと別れハヤシと同棲生活をスタートさせるのだが、カナは次第に心のバランスを崩していく――。 9月6日公開の『ナミビアの砂漠』は、デビュー作『あみこ』で注目を集めた山中瑶子監督の約7年ぶりとなる長編映画。主演を務める河合優実に当て書きしたという「カナ」は、破天荒で自己中心的だが、自身の心の声を聞き逃さない純粋さと賢さがある、目が離せなくなる魅力を持った主人公だ。 山中監督はこのカナという人間をどのように描いていったのだろうか。またどうしてカナを描こうと思ったのか。記事では、山中監督とプライベートでも交流がある、「肌蹴る光線」(映画の上映 / 執筆活動を軸としたプロジェクト)の井戸沼紀美を聞き手に迎えインタビューを実施。いまを生きる

    山中瑶子監督が語る『ナミビアの砂漠』。無意味に過ごす時期があってもいいし、一生それでもいい | CINRA
  • 大貫妙子、坂本龍一とのコラボ作『UTAU』を振り返る。ふたりの特別な関係性を感じさせる演奏の秘密 | CINRA

    今では他人と 呼ばれるふたりに 決して譲れぬ 生き方があった - 大貫妙子“風の道”より(1982年発表のオリジナルアルバム『Cliché』収録曲) 1970年代から作曲・編曲、アレンジ、プロデュースなどを通じた深い関わり、特別な関係性があった大貫妙子と坂龍一。2010年、ふたりは『UTAU』というコラボレーションアルバムを発表。ここには“風の道”をはじめとする大貫妙子の過去の楽曲をはじめ、坂龍一の過去の楽曲に大貫が新たに歌詞をつけたものなどが「ピアノと歌のみ」というシンプルな構成で収められている。 そんな作が14年越しに初のアナログ化、そのライブツアー東京公演を収録した『UTAU LIVE IN TOKYO 2010』も初めてBlu-rayとしてリリースされた。さらに現在、坂龍一が音響監修を手がけた109シネマズプレミアム新宿で限定上映されており、7月15日には大貫妙子が登壇する

    大貫妙子、坂本龍一とのコラボ作『UTAU』を振り返る。ふたりの特別な関係性を感じさせる演奏の秘密 | CINRA
  • 私が選挙に行く理由。折坂悠太、柚木麻子、SIRUP、曽我部恵一、コムアイ、三宅唱ら11人が寄稿《都知事選》 | CINRA

    7月7日に投開票される東京都知事選挙。21回目となる今回は、過去最多の56人が立候補しています。 私たちの暮らしにおいても、芸術文化においても、政治は複雑に絡み合っています。首長や議員を決める選挙は、政治の根幹でもあるでしょう。選挙権がある人にとって、一票に込める思いはそれぞれあるのだと思います。 あなたはどうして選挙に行き、投票をしますかーー。芸術文化に携わっているアーティストやライター、作家の方々の計11人に、その理由を寄稿してもらいました。 ISOさん、折坂悠太さん、コムアイさん、近藤銀河さん、SIRUPさん、SYOさん、鈴木みのりさん、曽我部恵一さん、堀由貴子さん、三宅唱さん、柚木麻子さん(五十音順)が、コメントを寄せてくださいました。 政治家は法を犯しても償わなくてよい。利益誘導は好き放題してよい。税金の使い道を黒塗りで隠匿してもよい。会見で忖度しないメディアは排除してよい。不都

    私が選挙に行く理由。折坂悠太、柚木麻子、SIRUP、曽我部恵一、コムアイ、三宅唱ら11人が寄稿《都知事選》 | CINRA
  • 「ドイツ人目線」で読んだ小説『関心領域』の特異性とは?文筆家マライ・メントラインが紐解く | CINRA

    メイン画像:©Two Wolves Films Limited, Extreme Emotions BIS Limited, Soft Money LLC and Channel Four Television Corporation 2023. All Rights Reserved. 小説『関心領域』を通例の文脈で「あの映画の原作」と紹介するのにはいささか抵抗がある。というのも、特に日では、公開当初から凄まじい訴求力を見せた映画版(ジョナサン・グレイザー監督)の存在感が大きく、隠喩に満ちたその内容の「解題」を求める意図で書を手にする人が多いと予測され、その場合、キャラ構築や舞台設定など多岐にわたる差異により、読者が面らうこと必至だからだ。 ありていにいえば『関心領域』とは、ナチス第三帝国に関する、ある「共通命題」を突く文芸作品と映像作品のユニット的名称である。双方、観念的な因果関

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  • 『虎に翼』制作統括インタビュー。出産場面や玉音放送を描かなかった理由、憲法のシーンに込められたもの | CINRA

    伊藤沙莉主演のNHK連続テレビ小説『虎に翼』。日初の女性弁護士、のちに裁判官となった三淵嘉子の実話をもとにしたドラマで、SNSなどを中心に反響を呼んでいる。 第9週(5月27日〜)は激動の展開だった。終戦を迎え、寅子は兄・直道や父・直言、そして夫・優三を失ってしまう。失意に暮れる寅子だが、公布された日国憲法をきっかけにもう一度法曹界の道へ踏みだすことを決意する。 「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分または門地により、政治的、経済的または社会的関係において、差別されない」。寅子が読んだ憲法第14条の条文にはこう書かれている。 「モデルとなった三淵さんにとっても、主人公の寅子にとっても、日国憲法は人生における最も重要なターニングポイントだった」と制作統括の尾崎裕和は話す。作の魅力や画期性について、合同取材で聞いた。 ―優三さんが出征するときの寅子とのやりと

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  • 鈴木亮平『シティーハンター』インタビュー。「令和の観客」に愛されるためにアップデートしたこと | CINRA

    北条司による人気漫画を実写化したNetflixのオリジナル映画『シティーハンター』の配信が始まり、Netflix週間グローバルTOP10で初登場1位を獲得するなど反響を呼んでいる。主人公・冴羽獠を務めたのは、作の熱烈なファンでもあり、長年にわたって冴羽獠を演じることを望んでいたという鈴木亮平だ。 配信後初となるインタビューで、並々ならぬ思いを込めた作に参加した感想を聞いた。 『シティーハンター』予告編 / 物語の主人公・冴羽獠は、東京・新宿を拠点にし、裏社会での様々なトラブル処理を請け負う超一流のスイーパー(始末屋)。無類の美女好きで、美女に出会うとタガが外れてしまうが、いざ依頼を受ければ、並み外れた銃の腕と身体能力、そして冷静沈着な頭脳で、仕事を遂行する。そんなクールでおバカでもっこりの “冴羽獠” を演じるのは鈴木亮平、ヒロイン “槇村香” 役は森田望智、獠の相棒である “槇村秀幸

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  • 連帯って何だろう? 高知市のフェミニズム書店主が語る、ゆるくつながる面白さ | CINRA

    四国は高知の中心部で、フェミニズムに関する書籍を中心に取り扱う屋がある。2020年に開店した「フランクに書店」は、高知市出身の中上曜子さんが店長を務めている。中上さんが夫婦で運営する居酒屋の壁からスタートした。 4人の娘を育てる母でもある中上さんは、世間のいう「理想の母親像」の抑圧に苦悩し、「自分が生きるために書店を始めた」と話す。言語化できなかった苦しみは、数々のと出会うことで、霧が晴れるように消えていった。 書店だけではなく、ゲストを招いたトークイベントや語らいの場「スナックおんな」、そして今年2月には仲間とともにZINEを発刊するなど、さまざまな企画を実現している。そんな中上さんにインタビューし、書店を立ち上げるまでのストーリーや連帯について考えることなど、語ってもらった。 「フランクに書店」は、新型コロナウイルスが猛威をふるっていた2019年にオープンした。 同書店は、中上さん

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  • 坂本龍一 追悼連載vol.10:エレクトロニカの季節——アルヴァ・ノト、フェネスらとの深く、対等な交流 | CINRA

    龍一が発表した数々の音楽作品を紐解く連載「追悼・坂龍一:わたしたちが聴いた音楽とその時代」(記事一覧はこちら)。 第10回の書き手は、Shuta Hiraki名義で音楽制作も行なうライターのよろすず。Alva Noto、Fennesz、クリストファー・ウィリッツ、テイラー・デュプリーとのコラボレーション作品群を2回に分けて取り上げる。 IDM/エレクトロニカを経てより抽象的な電子音楽へと手を伸ばしはじめた2000年代後半、坂龍一は突如、文字どおり「現在進行形の音楽家」として私の前に姿を現した。 以降、リアルタイムでリリースされる作品を中心に、まばらではあるものの氏の作品を聴いてきた今となっても、やはり私にとって坂龍一の音楽として真っ先に聴こえてくるのは、Alva Noto、Fennesz、クリストファー・ウィリッツ、テイラー・デュプリーとのコラボレーション作品におけるピアノであり

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  • 『セクシー田中さん』問題から考える、映像化のトラブルと作家の権利を代弁する「出版エージェント」の必要性 | CINRA

    『砂時計』や『セクシー田中さん』などで知られる漫画家・芦原妃名子さんが、1月29日に遺体で発見された。生前、『セクシー田中さん』の実写ドラマ制作をめぐりトラブルが起きていたことが明らかになっており、原作者が亡くなってしまうという事態に、悲しみの声が広がっている。 『キャラクターとは何か』や『戦争はいかに「マンガ」を変えるか:アメリカンコミックスの変貌』などの著者で、漫画業界の事情に詳しいフリーライターの小田切博氏が、この問題が浮きぼりにした漫画などの映像化の現状、そして出版エージェントの必要性について綴る。 2024年1月29日、漫画家の芦原妃名子氏が遺体で発見されたことが報じられた。 亡くなる直前、芦原氏はXや自身のブログでベリーダンスをモチーフにした最新作『セクシー田中さん』(小学館刊)の実写ドラマについて、最終2話の脚を自ら執筆した経緯を説明する声明を発表していた。それ以前にドラマ

    『セクシー田中さん』問題から考える、映像化のトラブルと作家の権利を代弁する「出版エージェント」の必要性 | CINRA
  • 菅田将暉が語る、芸術文化への問題意識。米津らと共有する価値観 | CINRA

    菅田将暉は、音楽を必要としていた。 俳優業のサイドプロジェクト的な歌手活動ではなく、むしろ、もっと泥臭く、もっと率直に、音楽と向き合っていた。音楽性とかスタイルではなく、より質的な意味で菅田将暉はパンクロッカーだ。鳴らしている音の根の部分に衝動と反骨精神が根付いている。筆者が彼のライブを初めて観たときの正直な感想がそれだったのだが、2ndアルバム『LOVE』では、そのことがより明確に形になっている。 アルバムには米津玄師が作詞・作曲・プロデュースを手がけた“まちがいさがし”を筆頭に、石崎ひゅーい、秋田ひろむ(amazarashi)、あいみょん、柴田隆浩(忘れらんねえよ)、志磨遼平(ドレスコーズ)といった菅田自身が敬愛するアーティストたちが参加。菅田自身が作詞作曲を手がけた楽曲も含む計11曲が収録されている。 以下のインタビューで、菅田は「一緒に闘おうとしてくれる同志のような人に出会えた

    菅田将暉が語る、芸術文化への問題意識。米津らと共有する価値観 | CINRA
  • 折坂悠太×中村佳穂対談。「日本語の歌」の新局面を告げた『平成』『AINOU』から5年、その歌の現在地は | CINRA

    いまからちょうど5年前、ほぼ同時期にリリースされた折坂悠太『平成』と中村佳穂『AINOU』。 2023年になって振り返ると、この2作はそれまで各地のインディペンデントな音楽の現場で渦巻いていたものが大きなうねりとなって立ち現れて行く未来を予感させ、日の新しい「歌」の行方を照らすような作品だったのではないか、ということ思ったりもする(カネコアヤノ『祝祭』もその重要な作品のひとつだと思う)。その当時の静かな興奮をいまでもたまに思い出す。 そんな折坂悠太と中村佳穂の初対談が『FESTIVAL de FRUE』企画で実現。このふたり、人たちも「真逆」と度々口にするようにステージに立つまでのプロセスや「歌」に対する考え方は大きく異なっている一方で、大事なもの共有しているようでもあった。 個人的だけれど社会的で、だが私小説的ではない——そんなふたりの歌はどのように紡がれているのか。司会・執筆に松永

    折坂悠太×中村佳穂対談。「日本語の歌」の新局面を告げた『平成』『AINOU』から5年、その歌の現在地は | CINRA
  • ノーラン監督作『オッペンハイマー』日本公開の行方と意義 | CINRA

    「原子爆弾の父」と呼ばれたロバート・オッペンハイマーの生涯を描いた映画『オッペンハイマー』の日での劇場公開をめぐり、注目が集まっている。クリストファー・ノーランが脚・監督を務め、全米での封切り以降高い評価を受けているが、日では公開日が決まっておらず、10月28日時点で一切の宣伝がされていない。 日公開をめぐる現状はどうなっているのか。関係者への取材を通して得た情報や、作が公開されることの意義について、ライターの稲垣貴俊氏が執筆する。 2023年に世界的ヒットを記録した一映画が、日では劇場公開されないままとなってしまうかもしれない――。『ダークナイト』3部作などの人気監督クリストファー・ノーランによる最新作、「原子爆弾の父」こと理論物理学者のロバート・オッペンハイマーを描いた伝記映画『オッペンハイマー(原題)』が話題だ。 作はオッペンハイマーの学生時代から、原爆開発(マンハ

    ノーラン監督作『オッペンハイマー』日本公開の行方と意義 | CINRA
  • 全盲のeスポーツプレイヤーたちが開発に協力。『ストリートファイター6』のアクセシビリティ向上はどう実現した? | CINRA

    近年のビデオゲームの進化はめざましい。技術の発達で、現実と見まがうようなリアルなグラフィックのゲームがいくつもつくられ、またオンラインを介して国籍や言葉を超えた多様なプレイヤーが仮想世界の冒険や戦いや出会いを楽しんでいる。 しかしそれと並行して、じつは進化し続けているのがユーザーのアクセシビリティ。障がいなどがある人でもゲームを楽しめる工夫の進化だ。その最前線を突き進んでいるのが人気格闘ゲームの最新作『ストリートファイター6』だ。同作では、eスポーツを介した障がい者の就労支援を行なう株式会社ePARAと共同し、対戦相手との距離やお互いのコンディションをサウンドで把握する工夫などが随所に盛り込まれている。 今回、同作を制作したカプコンからディレクターの中山貴之、サウンドチームの渥美格之進、小池義規、ePARAから代表取締役の加藤大貴、ブラインドeスポーツプレイヤーのNAOYA、今回の共同プロ

    全盲のeスポーツプレイヤーたちが開発に協力。『ストリートファイター6』のアクセシビリティ向上はどう実現した? | CINRA
  • 坂本慎太郎と青葉市子の「歌」は、なぜ日本語のまま海外に届いているのか。現場で得た感覚から語りあう | CINRA

    慎太郎と青葉市子。その音楽性から2組をあわせて聴いているリスナーは少なくないのではないか、と思う。じつはこのふたり、対面は実質二度目。前回の現場は小山田圭吾のプロジェクトで、およそ10年前に遡る。 そんなふたりの初対談が『FESTIVAL de FRUE』企画で実現。今年7月8日開催の『FESTIVAL FRUEZINHO』立川公演に出演する青葉市子、2022年に出演した坂慎太郎は、ともに国内のみならず海外からの支持も厚いことから、対談は「両者の歌が国境を越えて聴かれる秘密」をテーマに話が展開した。 ストリーミングサービスの登場をきっかけに少しずつ状況が形成され、2023年現在、国内外に数百万、あるいは1,000万規模でリスナー数を抱える日のアーティストも出てきている。しかし、坂慎太郎と青葉市子の「歌の広がり方」はそういったケースとは異なると言えるだろう(※)。 その様子を対談の

    坂本慎太郎と青葉市子の「歌」は、なぜ日本語のまま海外に届いているのか。現場で得た感覚から語りあう | CINRA
  • YMOが世界に拡散したオリエンタリズムと、テクノ先進国としての栄光と衰退。いま日本文化の選ぶべき道は | CINRA

    いまから45年前、1978年にデビューしたYellow Magic Orchestra(YMO)は、翌1979年にアメリカの大手レーベル「A&M Records」から1stアルバムをリリースした。このUS版1stアルバムには、国内版1stアルバム(1978年)とは異なるミックスが施されたことに加え、独自の、非常に象徴的なアートワークも作成された。 扇子を手に、顔の半分を覆うほど大きなサングラスをかけ、頭からはメデューサを想起させるカラフルなケーブルが伸びた芸者……ジャケットに描かれた鮮烈なモチーフ「エレクトロニック・ファン・ガール」(通称・電線芸者)とともに、YMOは世界に広まっていくことになる。 そのエレクトロニック・ファン・ガールがあしらわれた金屏風が今年3月、音楽レーベル「U/M/A/A Inc.」の設立20周年プロジェクトTechnoByobu』の第1弾プロダクト「Electro

    YMOが世界に拡散したオリエンタリズムと、テクノ先進国としての栄光と衰退。いま日本文化の選ぶべき道は | CINRA
  • 20年で少女漫画はどう変化したのか? 『フルバ』『カレカノ』から令和の作品までひらりさが語る | CINRA

    漫画評論家・米沢嘉博さんが「少女マンガは『愛』『自己と世界』を中心に展開してきたともいえる。それによって、少女マンガは独自のモチーフ、テーマを選びとり、スタイルを完成させていった」(『戦後少女マンガ史』 / ちくま文庫より)と言っているように、少女漫画は明治時代の少女雑誌の誕生以降、独自の発展を遂げてきた。そして近年では媒体の多様化や読者層の変化により、一層複雑な変化を続けているように思う。 カルチャーシーンの「これまで」と「これから」を考える、CINRAメディア20周年特集「Crossing??」。今回は、ここ20年の少女漫画の流れを、個人の体験とともに振り返りたいと思う。ご登場くださったのは、文筆家として活動されているひらりささん。1989年生まれで、雑誌最盛期の90年代から漫画雑誌を読みはじめたというひらりささんの少女漫画史をお伺いしながら、作品やヒロインの変化、そしてそこから見える

    20年で少女漫画はどう変化したのか? 『フルバ』『カレカノ』から令和の作品までひらりさが語る | CINRA
  • KIRINJI堀込高樹の音楽体験の変遷 レコードからサブスクまで語る - インタビュー : CINRA.NET

    随一のアナログレコードプレスメーカー・東洋化成が手がける「レコードの日」が11月3日に開催される。4年目となる今年は、150タイトル以上のオリジナルレコードがリリースされ、レコードの祭典にふさわしい活気を見せている。 アナログレコードで聴きたくなる音楽があるとするなら、間違いなくKIRINJIもそのひとつだろう。「レコードの日」の企画として、KIRINJIのアルバム3作品がレコード化するにあたり、CINRA.NETは中心メンバー・堀込高樹にインタビューを実施した。アナログレコード、CD、サブスクリプションと時代の流れとともに音楽の聴かれ方は変化してきたわけだが、1969年生まれである堀込にとってレコードとはどのような存在であったのだろうか? レコードの魅力について、2018年現在の音楽との付き合い方について話を訊いた。 当時、『おはようスタジオ』っていうテレビ番組があって、そこで僕は1

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