毎日公開するこの連載では、日本のパソコン業界黎明期に活躍したさまざまなヒーローを取り上げて紹介します。普段は触れる機会の少ない日本のIT業界の歴史を知り、より誇りを持って仕事に取り組むきっかけとなればと思います。 なお、この連載は『パソコン創世記』の著者である富田倫生氏の許可を得て公開しています。「青空文庫」版のテキストファイル(2003年1月16日最終更新)が底本です。
ソフトウェア開発ではこれまで、できるだけ「シンプル」に設計・開発することの有効性が繰り返し提言されてきた。ソフトウェアをシンプルにすればするほど、設計は見通しが良くなり、開発は容易になり、メンテナンスも楽になる。 では、開発を<シンプル>にするというのはどういうことなのか? 一体どうすれば<シンプル>になるのか? これらの質問にあなたは即答できるだろうか。実際のところ、頭ではシンプルにすることが良いと分かっていても、現実には実践できていなかったりするのではないだろうか。 そこで本稿では、現実の開発現場でシンプルな設計・開発を行うための1つの手段として、その「考え方のコツ」を考察する。もちろんこのコツを身に付けることは、すべてのソフトウェア開発で役立つものだろうが、特にNAgile(エヌ・アジャイルまたはナジャイル)を実践していくうえでは、ぜひ知っておいてほしい(NAgileについての概要は
そもそも社内SNSってナニ? 社内SNSを知っていますか? 文字通り、会社内で主にイントラネットを使って利用するSNS(Social Networking Service)です。イントラ/社内ブログがSNSになったものともいえます。SNSといえば、日本ではmixiやモバゲータウンが有名ですね。 現在、その社内SNSが大人気となっています。これまで登場した新しいコミュニケーションツール(携帯電話メール、インスタントメッセンジャー、ブログなど)は、小規模なITベンチャーなどが最初のユーザーになることがほとんどでした。ところが、社内SNSに関しては、こうした企業ばかりでなく、早い段階から大企業の一部門で導入するという事例を多く耳にします。これは非常に興味深いことです。大企業にこそ、社内SNSを必要とする事情があるのかもしれません。 また、筆者はOpenPNEという、無料で配布されているオープンソ
[1] SSMとは [1-1] SSMに関心が集まっているわけ 最近、SSMについて質問されることが多くなりました。2003年11月に来日したSSMの提唱者 ピーター・チェックランド(Peter Checkland)教授の講演がその引き金になっているようです。SSMとはSoft System Methodologyの頭文字で、Soft(柔軟)にシステム思考(システムズアプローチ)をすることで問題の解決を図ろうとする方法論のことです。 システムエンジニアがSSMに関心を寄せる理由は大きく2つ考えられます。 1つは、最近のソフトウェア開発現場では、モデル指向の開発プロセスが採用されるようになってきているため、上流工程でSSMを適用してそのモデルを後続のシステム開発工程のモデルと連動させられないかという期待が持たれているためです。もう1つは、ソフトウェアを開発するにあたって、ビジネスゴール(進む
オープンイノベーション時代における勉強会の価値 よしおかひろたかの「初めての勉強会」(終) OSSとIT勉強会はよく似ている。モチベーションの高い自律的な人が集まると、明確なロードマップや仕様書がなくてもうまく回る
ソフトウェアメトリクスとは ソフトウェアメトリクス(品質測定:メトリクス)とは、ソフトウェア開発をさまざまな視点から定量的に評価したものです。普段実際の開発現場では触れられることの少ないキーワードですが、本記事では「ソフトウェアの品質向上」という視点からソフトウェアメトリクスに焦点を当て、開発現場へのメトリクスの導入方法やその効果について解説していきます。 ソフトウェアにとっての品質 エンジニアなら誰もが、良いソフトウェアを作りたい、という思いを持っていると思います。ところが現実には、理想的なソフトウェアを作成するための十分な時間も潤沢な予算もなかなかないのが現状だと思います。それは、ソフトウェアの良しあし、すなわち品質ということについて、顧客と開発会社双方に十分な認識がないからです。このような“慣習”がソフトウェアの開発業界において「作りっ放しで終わり」という悲しい風潮をまかり通らせる背
Ruby 1.9は移行準備オッケー @IT yuguiさんは、2009年2月のDeveloper's Summitの講演で、そろそろRuby 1.8系から1.9系への移行を始めるべきだと主張されてましたね。 園田裕貴氏。裕貴のピンイン表記である「yugui」のハンドル名で知られている。Ruby 1.9系統リリースマネージャで、Rubyコミッタ。1981年生まれ。著書に『初めてのRuby』(オライリージャパン)がある。最近はRailsアプリケーションをよく書いているという yugui ええ、一般のRubyユーザーはRuby 1.9への乗り換えは慎重にという立場の人もいますけど、私はそろそろ移行を考える時期だと思います。 @IT もう1.9に移行してもオッケーだと。 yugui もう根本的な仕様が変わることはないという意味でオッケーです。2007年12月に出た1.9.0は、仕様が煮詰まっていな
Windows XPが立ち上がらない! そのときの対処法:あきらめる前に試すべき5つの対処法(1/6 ページ) Windows XPが起動不能に! ああOSの再インストールかとあきらめる前に、試してほしい5つの対処法。大事なデータと時間を無駄にしない復旧テクを解説する。 連載目次 頻繁に起きることではないとはいえ、さまざまな理由から突然、Windows OSが起動しなくなることがある。故障や破損といったハードウェア障害の場合は本体や部品の買い替えが必要だが、ソフトウェア的な障害が原因なら、最悪の場合でもハードディスクをフォーマットしてWindows OSを再インストールすれば解決できる。しかしこの場合、ハードディスクに保存したデータやさまざまな設定情報は失われてしまうし、Windows OSだけでなくアプリケーション・ソフトウェアのセットアップと再設定も必要である。いうまでもなく、できるだ
失敗例その1 「要件定義が終わらない」 ユーザーから要求を聞き出し、システム要件に落とし込んでいくのが要件定義だ。要件定義が終わらないかぎり基本設計に移れない。しかし、要件定義がいつになっても終わらない。その理由として、ユーザーからうまく要求を引き出せないことがある。そもそも今回のシステム開発でユーザーが具体的に何をやりたかったか、どんなものをIT化すればよいのかがはっきりしない。3カ月と予定されていた要件定義工程はすでに1カ月オーバーしてしまっている、しかもユーザーが満足するような要件定義書がいまだにできていない。 失敗例その2 「設計工程の無駄」 オープン系の開発でウォーターフォール開発を行っている。設計工程は、基本設計、詳細設計に分かれている。基本設計では、要件定義に基づき、主に画面などユーザーがシステムを利用するうえで意識する部分を設計し、詳細設計では、それをプログラムにつなげるた
連載インデックス 「jQueryで学ぶ 簡単で効果的なAjaxの使い方」 いま話題の「jQuery」を使って、目的を持ったAjax開発の効率化や使いどころ・注意点などについてサンプルを見ながら解説していきます。Webデザイナ/プロデューサーも必見! Aptanaで始めるJavaScriptライブラリ「jQuery」超入門 jQueryで学ぶ簡単で効果的なAjaxの使い方(1) いま話題の「jQuery」の入門記事です。無料ツールAptanaやjQueryのプラグインを使って簡単にWebアプリを作成します
まずは、mixiアプリを使ってみよう、作ってみよう:基礎から分かる、mixiアプリ作成入門(1)(1/3 ページ) mixiのアプリ?それって何? 「mixiアプリ」は、iGoogleのガジェットのように、SNS「mixi(ミクシィ)」上に組み込まれて実行される、Webアプリケーションです。主に、JavaScript+XML+HTML+CSSで作ります(やり方によっては、Flashなども使える)。 誰でも開発でき、人が開発したmixiアプリを自分のマイページなどに自由に組み込むことができます。また、Webアプリケーションのため課金方式は異なりますが、iPhoneアプリのようにmixiアプリを作って公開することで報酬を得ることもできます。 mixiアプリは、2009年6月現在、オープンβ環境のみで利用可能となっています。正式版は、8月公開予定です(参考:「mixiアプリ」8月に正式公開 販売
自分たちでタスク管理システムを作ろうと思った~Getting Things Done!(仕事を成し遂げる技術)~:自社プロダクト立ち上げ奮闘記(1) ヌーラボが開発した「課題管理ツール Backlog」は、開発プロジェクトにおけるさまざまなタスクを管理するツールである。本連載は、同社がこのツールを開発するに至った経緯から、開発段階で起きた問題とその解決手法を彼らの経験を踏まえて紹介する。ある1つの開発チームが製品を企画し、開発プロジェクトを遂行、完了させていくまでのドキュメントでもある。(編集部) Getting Things Done! 私たちの携わるプロジェクトは、「やらなければいけないこと」「やろうと計画していること」の塊で成り立っています。その「やらなければいけないこと」「やろうと計画していること」を「タスク」や「ジョブ」と呼び、「仕事を成し遂げる」「プロジェクトを達成する」とは、
この連載では、ITプロジェクトの立ち上げからサービスイン・メンテナンスという実際のプロジェクトの進行に沿って話を進めながら、それぞれの場面で必要な基礎知識をあらためて解説し、「最低限押さえておきたいキーワード」を紹介していきます。 この季節、真新しいスーツに身を包み、毎日の技術研修に明け暮れるフレッシュなシステム・エンジニア(の卵)たちが目立つ一方で、年度初めの4月からいままでとは全く畑違いのIT部門の責任者に任命され、いまさら基本的な技術をどう学んでいこうか? 何も知らなくて話についていけるだろうか……と頭を悩ませている読者の方もいるのではないでしょうか。私自身の経験として、それまで従事していたインターネット系システム部門から金融系システム部門に異動となり、「COBOLって? JCLって?」とメンバーとの技術的な議論についていけるよう、そのときになって必死に入門書を読みあさった記憶があり
2009/05/29 米グーグルは5月28日、米国サンフランシスコで開催中のイベント「Google I/O 2009」で、まったく新しいメッセージングおよびコラボレーションのためのプラットフォーム、「Google Wave」を発表した。同日、開発者向け早期プレビューとして公開。限定的にアカウントを発行して、外部の意見を取り入れながら開発を進める。年内にも一般向けサービスを公開し、それに続いてサーバの実装も順次、Apache2.0ライセンスのもとでオープンソースで公開していく予定だという。 プロジェクトリーダーで、Google Waveの基調講演でデモンストレーションを行ったラース・ラスムセン氏は、Google Waveは「3つのP」からなると説明する。 Google Waveのプロジェクトリーダー、ラース・ラスムセン(Lars Rasmussen)氏は、Google Waveは「3つのP」
システム開発における「人」(=開発担当者)に視点を当て、普遍性を持ったプロジェクト運営プロセスを探り出す連載の第3回です 前回「エンジニアのやる気は報酬だけじゃ維持できない、前々回「スキルシートでいったい何が分かるのか」は、プロジェクト内でうまく活躍できなかった担当者を例に取り、その原因を探りました。今回はプロジェクトでは活躍し、貢献したものの、プロジェクトを去らねばならなかった例を見てみましょう。その中から、これまでと同様、「プロジェクトと人」をうまく結び付ける要因を探ります。 まずは、前回のWeb投票「プロジェクトへのモチベーションが一番高まるのは以下のうちどれを獲得したときといえますか?」の結果を確認してみます。 金銭的報酬 107人 35.2% 107人 35.2% 顧客からの評価 73人 24.01% 73人 24.01% チームメンバーからの評価 21人 6.91% 21人 6
本連載は「プロジェクトと人」を「人」に視点を当て、そこからある程度の普遍性を持ったプロジェクト運営のプロセスを探り出すことを目的としています。第1回(「スキルシートでいったい何が分かるのか」)はEさんを例に、プロジェクト内でうまく活躍できずに去らざるを得なかった経緯を見ながら、「チーム構成プロセス」や「開発プロセス」の「難しさ/問題点」を洗い出しました。今回は、皆さんから寄せていただいた第1回記事に対するWeb投票結果の考察から話を展開していきます。 集計結果から導き出される次なる課題 以下がWeb投票の結果です。「第1回において、Eさんがチームを去らねばならなかった最大の問題点は何だと思いますか」というのが質問です。選択肢は5つ設定しました。 プロジェクト入隊試験などフィルタリングを行わないチーム構築プロセスの未整備。あるいはメンバー選びなどを支援するノウハウのない所属する組織 メンバー
前回「エンジニアにとっての本当の『顧客』は誰?!」はFさんを例に、単に活躍するだけでもうまくいかない事例を通して「ステークホルダー」の調整の難しさを考えてみました。 さて、早速前回のWeb投票の 結果(2007年3月5日時点)を簡単に分析してみましょう。 [質問] ITプロジェクトの運営・遂行の上で非常に重要なのは? ■アンケート結果 メンバーのスキル 23人 33.82% マネージャのスキル 19人 27.94% 見積もり 13人 19.12% プロセス 6人 8.82% 根性 7人 10.29% まず2位について。やはりプロジェクトの成否において、マネージャのスキルは誰もが重要だと考えています。プロジェクトの遂行に責任を負っているのが「プロジェクトマネージャ」という言葉の意味である以上、最初に「重要な要素」として挙げられるのは理解できます。 例えば、多くの場合システムが「オーダーメイド
本連載はプロジェクトの成否を握る大きな要素「人とチーム」の関係に焦点を当てます。開発プロジェクトが成功するか失敗するかは結局、開発チームを構成するそれぞれのスタッフの力量にかかっているといってもいいかもしれません。 ITプロジェクトの人集めって何だろう? システム構築と「人集め」 プロジェクトを遂行するとき、マネージャとアーキテクチャの大切な仕事の中に「チームづくり」があります。プロジェクトの成否・効率は「人選び」によって左右されるといっても過言ではありません。 この「人選び」にも大きく分けて2種類あります。1つは「プロジェクトの命運を握る人」という意味での人選びです。「マネージャ」「アーキテクチャ」といった中心的な役割を果たす1、2名がこれに当たります。もう1つは、そういった「命運を握る人」が一連托生(いちれんたくしょう)として選ぶ「プロジェクトメンバー」です。 無論、人選をはじめとする
売上検収×債務支払×給与 新春三題噺 お茶でも飲みながら会計入門(88)「請求書がなくても支払われるものなーんだ?」今回はランダムに選んだ3つのテーマで、お話します
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