シリコンバレーに本社を持つコンピュータ会社に籍を置いて15年。この会社は確かにハードウェアを売っている会社ではあるが、その中にいて感じるのは「この会社はソフトウェアを作っている会社だ」ということ。 前に勤めていたのは典型的な日本の大企業。研究所と名のつく部署にいたが、やっていることは製品開発に近かった。コンピュータではなかったが、エレクトロニクス/ハードウェアの要素技術の開発である。今で言うところのデジタル家電の先駆けであろうか。 この、いわば両極端といった感じの仕事の両方を見て、感じることをまとめてみたい。 今の会社で仕事をするようになって、はじめの数年間、どうしても馴染めなかったのが「失敗しても誰も責任を取らない・問われない」ことだ。 もちろん、上司から部下へ個別に叱責・指導されることはあるし、経営レベルの失敗は経営者の交替にもつながる。しかし、新製品や新しいプロセスの開発プロジェクト