紙面で読むソフトバンク社長の孫正義=早坂元興撮影 ソフトバンクの合弁相手であるモンゴルの投資会社が運営する風力発電所=モンゴル・ウランバートル近郊、小森敦司撮影アジアスーパーグリッド構想 ◇けいざいSHINWA 乾いた風が、見渡す限りの高原を吹き抜ける。 東京から約3千キロ離れたモンゴル南部のゴビ砂漠。この風をとらえ、日本へ電気として送ろうという壮大な構想が、動き始めた。 2年半前の東京電力福島第一原発事故のあと、ソフトバンク社長、孫正義(56)が打ち出した「アジアスーパーグリッド」だ。 モンゴルの風力や太陽光、ロシアの水力といった再生可能エネルギーを、国境を超えた送電線で日本に持ってくる――。 その具体化に向けて、ソフトバンク子会社とモンゴルの投資会社がつくった合弁会社が、ゴビ砂漠で風や日照量の調査を進める。 合弁会社は、ゴビ砂漠で、東京都の面積をしのぐ約22万ヘクタールの