特派員リポート 佐藤武嗣(アメリカ総局) ワシントンに赴任したのは今年1月。これまで政治記者として十数年、永田町中心に取材してきたが、日米の政治家を比較して、圧倒的な差を感じるのが「演説力」だ。 どこが一番違うのか。米大統領が演説で力を込めるのは「夢」を語り、「理性」を説くことだ。国が抱える「課題」を示し、もちろん政敵への強烈な「牽制(けんせい)」も忘れない。例えば、オバマ大統領の1月の一般教書演説はこうだ。 「危機の影は過ぎ去った。我々は不景気から立ち上がり、自分の未来を自由に描けるようになった」。アフガニスタン、イラクという二つの戦争の終結と経済回復に道筋をつけたことを自負し、未来を語る。 もちろん、「我が国は労働者に有給の傷病休暇と有給の出産休暇を保障していない唯一の先進国だ」と課題も説き、セーフティーネットの構築に取り組む姿勢をアピールする。 「我々は人間の尊厳を尊重する」「正義に
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