中谷防衛相は安全保障関連法案審議で、集団的自衛権の限定行使について、「憲法違反にならない」と答弁した。「これまでの憲法9条の議論との整合性を考慮し、行政府の憲法解釈の範囲内だ」とも語った。 前日の衆院憲法審査会で自民党推薦の参考人が法案を「憲法違反」と断じたことを取り上げ、法案の撤回を求めた民主党議員に、正面から反論したものだ。 参考人の長谷部恭男早大教授は「従来の政府見解の基本的論理で説明がつかないし、法的安定性を大きく揺るがす」と述べた。首をかしげたくなる見解である。 政府は、集団的自衛権の行使について「我が国の存立が脅かされ、国民の権利が根底から覆される明白な危険」という、極めて厳しい要件をつけている。 この要件は、自国の存立を全うするために必要な自衛措置を容認した1959年の最高裁の砂川事件判決を踏まえたものだ。 国民の権利が根底から覆される事態に対処する、必要最小限度の武力行使は
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