春節の連休を利用して電化製品などを買う中国人観光客。爆買い風景は消えていくのか……=東京都千代田区で2016年2月8日、宮間俊樹撮影 全国の百貨店で今春以降、免税品の売り上げが低迷している。最大の要因は中国人観光客の買い物の勢いが鈍っていることだ。昨年の流行語にもなった「爆買い」だが、早くも失速したか。“爆買いバブル”は崩壊したのだろうか。【宇田川恵】 「ええーっ、急に落ちちゃったよって、どの店も困惑していると思います」。東京都心にある老舗百貨店の幹部は険しい表情で話す。 日本百貨店協会が発表した全国百貨店の4月の免税品売上高は前年同月比9・3%減。2013年1月以来、3年3カ月ぶりに前年実績を下回った。特に、中国人のブランドバッグや時計など高級品の購入がふるわない。為替が円高に傾いたことに加え、中国政府が国内での買い物を増やすため、4月から腕時計の税率を30%から60%にするなど、関税の