「変革が進まないのは、現場に危機感がないからだ、それができる人材がいないからだ」 そう嘆く人たちがいる。そんな話を聞くと、いい加減にして欲しいと思う。変革がうまく進まないことを、まるで自分たちの運命であるかのごとく受け入れ、思考停止に陥っているだけではないか。 思考停止は楽である。何も考えず、いままでのルーチンワークを続ければいいだけのことだからだ。忙しいかも知れないが、新しいことを学ぶ必要はない。過去の財産だけで生きてゆける。まわりからの軋轢を感じることもないだろう。むしろ、「大変ですねぇ」、「お忙しそうですねぇ」と自尊心を持ち上げてもらえるような言葉をかけられ、自分の存在感が実感できる。何よりも、「忙しい」を正当化できる。つまり思考停止であることを正当化できてしまう。 こんな状況を何とかしたいと思うのであれば、経営者やマネージメントが先陣を切って行動を起こすべきだろう。しかし、彼ら自身