音楽グループ「YMO」での活動や、映画「ラストエンペラー」の音楽などで知られる作曲家、坂本龍一(さかもと・りゅういち)さんが3月28日死去した。71歳だった。葬儀は近親者で営んだ。2014年に中咽頭(いんとう)がん、21年に直腸がんを公表し、闘病していた。 河出書房の名編集者、坂本一亀の長男として東京に生まれた。子供のころからピアノと作曲を学び、東京芸術大に入学、大学院時代からスタジオミュージシャンとしての活動を始めた。 1978年、細野晴臣さん、高橋幸宏さんと「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」を結成、自身は教授の愛称で親しまれた。シンセサイザーやコンピューターを駆使した革新的な音楽世界を構築し、「テクノポリス」や「ライディーン」「君に、胸キュン。」などを世に問うて人気を博した。グループは83年に「散開」(解散)するも、93年に「再生」(再結成)するなど、折に触れて共演した。