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ブックマーク / www.kahoku.co.jp (77)

  • 河北新報 東北のニュース/女川、東通原発送電線の電圧低下 冷却ポンプ一時停止

    女川、東通原発送電線の電圧低下 冷却ポンプ一時停止 東北電力は4日、女川原発(宮城県女川町、石巻市)1号機と東通原発(青森県東通村)1号機の使用済み燃料プールを冷却するポンプが一時的に停止したと発表した。いずれも大型の低気圧の影響で、原発につながる送電線の電圧が瞬間的に低下したのが原因。両原発ともプールの水温に変化はなく、同社は「安全面に異常はなかった」としている。  東北電によると、女川原発1号機の冷却ポンプは3日午後9時50分ごろ停止し、所員らが設備に異常がないことを確認して約20分後に稼働させた。東通原発では4日午前6時45分ごろに停止し、約40分後に復旧した。  女川原発1~3号機と東通原発1号機は東日大震災後、運転停止が続いている。各原発の原子炉建屋にある使用済み燃料プールには震災前に使った核燃料が保管されており、冷却を継続する必要がある。

  • 河北新報 東北のニュース/東日本大震災影響か、DV相談増 石巻など沿岸部で顕著

    宮城県警に2011年に寄せられたドメスティックバイオレンス(DV)の相談は1397件で、前年に比べて49件増えたことが同県警のまとめで分かった。そのうち東日大震災に被災したことが原因と考えられるケースは99件にも上り、全体の相談件数を引き上げた要因となった。  震災によるDVの相談内容は「震災で子どもを失い、夫が精神的に不安定になり、暴力を振るわれた」「震災のストレスで夫の酒量が増え、殴られた」など、いずれも深刻だった。  沿岸部の被災地を管轄する警察署のうち、石巻署(17件)や仙台南署(16件)などで相談が多かった。  DVがエスカレートして、裁判所が出した接近禁止や退去などの保護命令は88件で、前年よりも13件増えた。  県警生活安全企画課は「DVは重大な事件に発展する可能性があるので、早めに相談してほしい」と呼び掛けている。  宮城県が開設した相談電話「ホットライン・みやぎ」には1

  • 河北新報 東北のニュース/仙台湾でのメロウド休漁 買い手つかぬ恐れ 宮城以北で初

    台湾でのメロウド休漁 買い手つかぬ恐れ 宮城以北で初 宮城県漁協に所属するすくい網漁船が今季、仙台湾でのメロウド(イカナゴ)漁を休漁することが3日、分かった。東京電力福島第1原発事故に伴う放射能汚染が懸念され、水揚げしても買い手が付かない恐れがあると判断した。放射能問題で漁業者が操業中止を余儀なくされるのは、宮城県以北の海域では初めて。  仙台湾のメロウド漁は例年、2月1日に解禁。5月ごろまで石巻漁港や女川漁港に水揚げされ、用のほかマグロやヒラメなど養殖用飼料として、西日方面に出荷されてきた。2010年は1033トン、約7300万円の水揚げがあった。  今季は被災を免れた約40隻が出漁を予定していた。解禁前に県漁協が市場関係者に聞き取りしたところ、放射性セシウム汚染を懸念した養殖業者からの引き合いが大きく減る可能性があると分かった。  昨年11月末と、ことし1月上旬に県が行った射性物

  • 河北新報 東北のニュース/震災、原発事故… 宮城県職員のストレス深刻

    震災、原発事故… 宮城県職員のストレス深刻 東日大震災の影響でストレスを抱え、「眠れない」「飲酒が増えた」と訴える宮城県職員が増えていることが、県の健康調査で分かった。被災地の石巻や気仙沼の出先機関で顕著に表れており、原因に「原発事故」を挙げる職員もいた。  震災7カ月後の調査結果によると、何らかのストレスを感じている職員は全体の67.2%。このうち震災の影響が「非常にある」「大いにある」は60.5%で、地域別では石巻で80.1%、気仙沼で73.8%に達した。  ストレスの原因は「職務内容の変化」が最も多く21.3%。「勤務時間の増加」「家族の健康状態」がともに8.4%で続き、「地震・余震」が6.7%、「原発事故」は3.7%だった。  「眠れない」「あまり眠れない」と答えた職員は17.0%。震災2カ月後の前回調査から2.1ポイント増えた。「熟睡感がない」「眠っても疲れが残っている」などの

  • 河北新報 東北のニュース/「リンゴつぶすしか…」 風評終わり見えず 新地の果樹農家

    「リンゴつぶすしか…」 風評終わり見えず 新地の果樹農家 草刈り機でリンゴをつぶす畠さん。「ことしは豊作で、大きさも甘さも最高なのに」と悔しがる=福島県新地町 震災や原発事故に立ち向かう人を紹介する「ふんばる」。歩み続けながらも、壁の厚さに阻まれ、不安な年の瀬を迎える人もいる。福島県新地町で果樹園を経営する畠米七さん(49)は10月、直売所に自慢のリンゴを並べた(10月23日付)。「福島の農家は一番の被災者。なぜ悪者になり、出荷もできないのか」。原発事故による風評被害と闘い、販売のためのあらゆる努力を続けた。  21日、阿武隈山地のふもとのリンゴ畑に甘い香りが漂っていた。ジャムのようにつぶされたリンゴが畑を覆う。売れ残り、こうするしかなくなった。  「当においしいリンゴなのに…。罪悪感とむなしさで吐き気がしてくる」。大切に育て立派に実ったリンゴを、畠さんは草刈り機でつぶす作業を続ける。処

  • 河北新報 東北のニュース/東電に5000万円賠償請求 会津鉄道「風評で乗客減」

    東電に5000万円賠償請求 会津鉄道「風評で乗客減」 第三セクターの会津鉄道(福島県会津若松市)は27日までに、福島第1原発事故による風評被害で乗客が減少したとして、東京電力に約5000万円の損害賠償を請求した。  会津鉄道によると、原発事故後の年度上期(4~9月)、定期以外の乗客数が前年同期比29.6%激になり、全体の運輸収入は約5800万円減ったという。原子力損害賠償法に基づき、3月11日~8月31日の損害賠償額として約5000万円を東電に請求した。  大石直社長は「原発事故後に旅行代理店からのキャンセルが相次ぎ、打撃を受けた。9月以降の損害分についても順次請求する」と話した。  宮城、福島両県を結ぶ第三セクター阿武隈急行(伊達市)も26日、東電に全線復旧後の5月16日~8月31日分として、約2000万円の損害賠償を請求した。

  • 河北新報ニュース 証言/福島・双葉病院の真相/「置き去り」誤解広まる

    福島県大熊町の双葉病院は福島第1原発事故直後、「患者を置き去りにした病院」と批判を受けた。自衛隊による救出時、病院に医師や看護師がおらず、患者だけが残されていたからだ。病院関係者は当に患者を見捨てたのか。関係者の証言を基に真相を探ると、伝わっている話と違う事実が浮かび上がってくる。(勅使河原奨治、橋俊) <暗転>  東日震災当日の3月11日夜、双葉病院は暗闇に包まれていた。午後に起きた大地震で停電。非常用電源も夕方すぎに使えなくなった。看護師らは懐中電灯の明かりを頼りに、患者のたんを注射器で吸引したり、点滴を交換したりした。  病院は第1原発から南西4.5キロに位置する。精神科と内科が診療対象で、寝たきりの重症患者を含む337人が入院していた。  12日、夜明けとともに事態は暗転した。町の防災広報が原発の危機を知らせ、役場前からバスで避難することを呼び掛けていた。  午後2時ごろ、症

  • 河北新報 東北のニュース/「宮古以北の津波なぜ高かった?」三陸沖小断層、二つ破壊か

    「宮古以北の津波なぜ高かった?」三陸沖小断層、二つ破壊か 東日大震災で岩手県宮古市以北の岩手県沿岸中部から北部の津波が高かったのは、震災の震後、三陸沖で二つの小断層が破壊されたためとする研究結果を東大地震研究所の研究グループがまとめた。研究グループは「震源域から遠い岩手で、なぜ波高が高いのか謎だった。近くの発生源から津波が来たため高くなったとみられる」としている。  静岡市で開かれている日地震学会で14日、発表した。津波は一般的に震源域に近い所ほど高い波が観測され、リアス式海岸では地形などの影響で巨大化しやすいとされる。研究グループの原田智也東大地震研特任研究員は「岩手の津波高は地形の影響だけでは説明がつかず、これまでの研究モデルで計算しても一致しなかった」と言う。  原田特任研究員は震の発生から3分後、震源域の北部、三陸沖の日海溝付近で小断層が2分間にわたり破壊されたと想定。そ

  • 河北新報 東北のニュース/くりでん遺産 鉄道史の宝庫 公園計画素案、専門家が評価

    くりでん遺産 鉄道史の宝庫 公園計画素案、専門家が評価 東日大震災で被災した車庫を視察する専門家ら 宮城県栗原市が、2007年に廃線となった「くりはら田園鉄道」(くりでん)の旧若柳駅構内に計画する鉄道公園の基計画素案をまとめ、現地で8月31日、専門家4人に意見を聞いた。素案は「くりでん歴史資料館」(仮称)の整備などが柱で、出席者からは「ここには物の鉄道史料が残っている。学術水準の高い展示施設を造ってほしい」との要望が出された。  市の素案では、公園は集客と憩い、地域振興を目的に、2万1200平方メートルの敷地に歴史資料館やイベント広場などを設置。保存されている車両修繕庫や車庫、社屋を、来場者が見学できるようにする。  専門家らは「資料館は娯楽ではなく、地域と鉄道の歴史が分かり、鉄道ファンにも評価される博物館的な機能を持たせてほしい」と注文。価値の高い文書などの展示方法や資料館の運営

  • 河北新報 東北のニュース/荒れ放題でも帰りたい 原発3キロ圏 一時帰宅第2陣

    荒れ放題でも帰りたい 原発3キロ圏 一時帰宅第2陣 仏壇の前で祖父の形見の大黒様に手を合わせる保坂明美さん=1日、大熊町夫沢東台 福島第1原発が立地する福島県大熊、双葉両町の原発3キロ圏内の住民を対象にした一時帰宅が1日あり、大熊町の140世帯238人、双葉町の17世帯29人が参加した。3キロ圏の一時帰宅は8月26日に始まり、今回が第2陣。 ◎267人、悲痛な訴え  参加者は、汚染防止や線量検査の基地となる広野町中央体育館に集合。防護服に着替えて専用バスに乗り、原発事故直後の避難から約半年ぶりに自宅周辺へ足を踏み入れた。  茨城県北茨城市のアパートで暮らす大熊町夫沢の会社員佐藤洋道さん(37)は「家でアルバムを見て東日大震災前の生活が頭に浮かび、なぜ戻れないのかなと感じた。帰れる日を待ち続け、町の復興に率先して協力したい。住んでいた人でないと、この気持ちは分からない」と語った。  会津若

  • 河北新報 東北のニュース/全線復旧 必ず 岩手・三陸鉄道 14年春目指す

    全線復旧 必ず 岩手・三陸鉄道 14年春目指す 東日大震災で被害を受けた第三セクター三陸鉄道(盛岡市)は14日までに、2014年4月を目標に全線(107.6キロ)で運転再開する方針を固めた。15日の株主総会で計画を示す。  復旧は運休中の71.4キロを対象に3段階に分けて行う。最も早いのは、北リアス線田野畑―陸中野田間(24.3キロ)で12年4月に開通させる。続いて、13年4月に南リアス線盛―吉浜間(21.6キロ)、14年4月に北リアス線小―田野畑間(10.5キロ)と、南リアス線吉浜―釜石間(15キロ)をそれぞれ再開する。  復旧工事は、線路ののり面をコンクリートで補強したり、津波で流された北リアス線の島越駅を高い場所に移したりして、津波や地震に耐えられるようにする。  費用は約110億円と試算。国土交通省が復旧費用の国庫補助率を現行の4分の1から4分の3への引き上げを検討しており、国

  • 河北新報 東北のニュース/車中泊 遠い夜明け 共同生活難しく避難所を遠慮 気仙沼

    車中泊 遠い夜明け 共同生活難しく避難所を遠慮 気仙沼 宮城県気仙沼市の避難所の駐車場で、東日大震災から3カ月以上たった今も、車中生活を続ける被災者がいる。共同生活が難しいなど、さまざまな事情を抱える人がやむを得ず、息苦しい車内で眠れぬ夜を過ごす。民間支援団体は「命懸けの生活になっている」と指摘し、行政に早急な対応を訴えている。  約320人が避難生活を送る気仙沼市総合体育館。23日午後5時、配布された夕を手に、体育館から駐車場に向かう人々がいた。  「ここで独り住まい。頼る身内もいないから」  軽自動車の運転席の窓を開け、堺秀男さん(58)は話した。トランクには荷物がぎっしり詰まっている。  働いていた市内の水産加工場は津波で流され、離島・大島にある自宅も一部破損した。別の避難所を経て、3月下旬に市総合体育館に移ったが、「いびきがうるさいので周囲に迷惑をかける」と、移った日から車中泊

  • 河北新報ニュース 証言/宮城・南三陸消防団/指令途絶それでも前へ

    大震災翌朝の宮城県南三陸町。がれきや水たまりで道路の位置すら分からない市街地へ、入谷地区の消防団員は向かった=3月12日午前5時50分 震災翌日の午前中に国道398号のがれきが寄せられ、避難や支援物資の運搬ができるようになった=3月12日午前11時30分ごろ、宮城県南三陸町志津川 大津波は町役場はおろか、警察署、消防署をものみ込んだ。災害対策の指令機能を完全に喪失した宮城県南三陸町。大地震の翌日、いち早く生存者の救出に向かったのは、町山間部の入谷地区の消防団だった。余震と津波の恐怖と闘いながら、公立志津川病院で孤立した約120人を避難させた。(門田一徳) ◎「われわれが、やらなければならない」 <内心>  3月12日午前7時、入谷地区の集会所に70人の男が集結した。厚手のジャンパーに安全、手にはとび口とスコップ。辺りはうっすらと雪が積もり、吐く息は白かった。  「生存者の捜索と避難経路の

  • 河北新報 東北のニュース/志津川湾の底見えた 南三陸の遠藤さんが強烈な引き波撮影

    志津川湾の底見えた 南三陸の遠藤さんが強烈な引き波撮影 上は引き波で荒島(中央)まで海底がほとんど露出しかけている志津川湾(3月11日午後5時25分ごろ、遠藤さん撮影)。下は現在の志津川湾 宮城県南三陸町の志津川湾で、津波の強烈な引き波により海底が露出した様子を、同町志津川の水産卸・養殖業遠藤幸宏さん(46)が撮影していた。  遠藤さんは3月11日、JR志津川駅近くの病院で受診中、地震に見舞われた。午後3時ごろ、海沿いにある自宅に戻り、コンパクトカメラを持って外に出て湾の様子を眺めていた。  遠藤さんによると、志津川湾は午後3時20分ごろ、やや引き波になった直後、海面が上昇し津波の第1波が到来。公立志津川病院やショッピングセンターのある町中心部に向かった波は陸に上がり、中心部一帯が水しぶきとも土煙ともつかない白い煙に包まれた。  さらに第2波も押し寄せ、その後、引き波となった。「ごおーっと

  • 河北新報ニュース (24)ブログ駆使、活動紹介/亘理町災害ボランティアセンタースタッフ・横山夕紀さん

    ―災害ボランティアセンター(VC)での役割と参加のきっかけは。 <週1回は現場に>  「亘理町の中心部に住んでいるので、家族も自宅も無事だった。震災から数日後、津波被害に遭った荒浜地区を見て、同じ町に暮らす住民としてじっとしていられなかった。最初はボランティアの一員として加わり、支援物資の仕分けなどを手伝っていた」  「VCには平日で200人以上、土、日曜になると300〜350人のボランティアが全国から来る。スタッフになってからは作業内容や手順、注意事項などを説明するオリエンテーションを任されている。今も週1回は現場に足を運び、作業に加わる。そうしないと、実情に合った指示を出せない」  ―VCのブログも担当している。 <仕事は適材適所>  「中年女性に『私が行っても役に立てるのか』と言われたことがある。不安や疑問を持つ人がいるが、女性や年配者だからこそできる仕事も存在するし、適材適所で振り

  • 河北新報 東北のニュース/地元業者へ発注わずか 仮設住宅建設、雇用につながらず

    地元業者へ発注わずか 仮設住宅建設、雇用につながらず 菅原気仙沼市長(左)に地元業者への発注を要望する宮城県建設職組合連合会の山崎会長(右)=6日、気仙沼市役所 宮城県内で、東日大震災の被災者向け仮設住宅約2万3000戸の建設をめぐり、地元業者がいら立ちを募らせている。県発注分は大手メーカーが中心で地元の受注はごく一部にすぎず、被災市町も発注を県に委ねるケースが多いからだ。「地域を顧みていない」と不満を示す地元業者に対し、県や被災市町は「スピード重視」「手が回らない」と説明。地元産業の活性化と避難者の早期入居のはざまで、あつれきが生じている。  「現状は職人の生活再建、雇用確保につながっていない」。建設業の職人でつくる宮城県建設職組合連合会の山崎忠夫会長らは6日、気仙沼市役所を訪れ、菅原茂市長に仮設住宅の県内業者への発注を要望した。  震災後、連合会は県内の住宅会社や建築士会と連携し、木

  • 河北新報ニュース 焦点/届かぬ生活再建支援金

    東日大震災の津波で大きな被害を受けた市町村の多くは、人手不足や震災関連業務への対応で罹災(りさい)証明書の交付手続きが滞り、結果的に生活再建支援金の給付も遅れている。給付の遅れは、被災者の当面の生活を支える目的を損ないかねない。国は罹災証明書なしに支援金が支給される「長期避難世帯」の認定を活用するよう、県や市町村に働き掛けているが、利用は限定的だ。(若林雅人) <罹災証明/交付に遅れ>  生活再建支援金の申請・支給状況は表の通り。東北3県の支給率は3日現在、4.8%〜32.5%にとどまる。支給が順調に進んでいるとは言い難い。  支援金の支給が遅れているのは、市町村が罹災証明のための現地調査に時間がかかっている上、支給事務を受託している財団法人都道府県会館(東京)も、続々と届く申請に処理が追いついていないためだ。  同会館の被災者生活再建支援基金部は「自治体が罹災証明の受け付けを始めた時期

  • 河北新報 東北のニュース/被災者そっちのけ 不信任案提出に避難所から怒りの声

    被災者そっちのけ 不信任案提出に避難所から怒りの声 菅内閣の不信任決議案が衆院に提出され、民主党が分裂含みの緊迫した局面を迎えた1日、東日大震災の被災地では「被災者置き去りの権力争いだ」と国政への批判が渦巻いた。復興の最前線で陣頭指揮する被災地の首長たちは「政局の場合か」といら立ちをあらわにした。 ◎首長、いら立つ/解散・総選挙、不安/政治力の力、使い方間違っている  「怒りを感じる。政局はやめてほしいというのが被災地の声だ」  気仙沼市の菅原茂市長は、厳しい口調で住民感情を代弁した。宮城県南三陸町の佐藤仁町長は「非常に不意だ。国会議員の多くが被災地を見ているはずなのに、政局にかまけている場合か」と反発した。  東松島市の阿部秀保市長は「復興のスピードが損なわれかねない」と政治空白を懸念。「誰かがおぼれていたら『誰が助けるか』ではなく『どうやって助けるか』が大事ではないのか」と現場不在

  • 河北新報 東北のニュース/「日本三大灯籠」倒壊 石巻・金華山黄金山神社

    「日三大灯籠」倒壊 石巻・金華山黄金山神社 地震の揺れで壊れた青銅製の常夜灯=25日、石巻市の金華山 東日大震災で石巻市の離島・金華山では、黄金山神社の鳥居や常夜灯などが地震により倒壊する被害が出た。鮎川、女川両港は津波で壊滅的な被害を受け、定期船の運航は再開の見通しが立たない。神社や観光関係者は、年間6万〜7万人を数える参拝客を取り戻そうと、両港の早期復旧を宮城県に要望している。  3月11日の震と4月7日の余震で、拝殿前に並ぶ青銅製の常夜灯2基(高さ約5メートル)は破壊された。常夜灯は山寺(山形市)、金刀比羅宮(香川県琴平町)の灯籠とともに「日三大灯籠」とされるが、激しい揺れで半分に折れている。  1894年建立の石鳥居も根元から倒壊。石垣も一部崩壊し、灯籠など他の石造りの構造物にも多くの被害が出た。  桟橋から神社に続く急な坂道は至る所で崖崩れが発生。3月11日は観光客や職員

  • 河北新報 東北のニュース/上演、是か否か…苦悩 岩手・山田大沢小の「海よ光れ」

    上演、是か否か…苦悩 岩手・山田大沢小の「海よ光れ」 大沢小で毎年演じられる表現劇「海よ光れ」=2009年11月 東日大震災の津波で大きな被害を受けた岩手県山田町の大沢小(児童93人)が、全校児童で毎年秋に上演する表現劇「海よ光れ」を今年も実施するかどうか頭を悩ませている。劇中に明治三陸大津波(1896年)の恐ろしさを表現する場面があり、児童への精神的な影響などを懸念しているためだ。学校は今後、保護者や地域住民らと相談し、結論を出すという。  劇は、大沢地区を舞台に、漁業の盛衰など古里の歴史文化を描く。約1時間で、元漁師の祖父が孫に大沢の歴史を語り継ぐやりとりを軸に、明治から昭和にかけてのスルメイカの豊漁や水揚げの様子などを表現する。  6年生が祖父や孫など主要な役を務め、下級生は全身を使って波を演じる。地域に根ざした表現活動として1988年に始まり、毎年、多くの地域住民が観賞する。9