震災8か月を、避難所閉鎖後の待機所で迎える被災者も(10日午後、宮城県の石巻中央公民館で)=池谷美帆撮影 東日本大震災から11日で8か月となる。死者・行方不明者は計1万9488人に上り、被災地では厳冬期を前に今も不明者の捜索が続いている。 仮設住宅は必要とされる5万2504戸がほぼ完成した。しかし、福島県では東京電力福島第一原子力発電所の事故による放射能汚染への恐れなどから、被災者の転出入が激しく、入居率は8割弱にとどまる。政府は、同県内の警戒区域と計画的避難区域の12市町村で、今月中にも除染のモデル事業を始める。 一方、北海道から千葉県にかけて津波被害を受けた319の漁港のうち4分の3で仮復旧工事が進んでいるが、小規模な漁港は取り残されつつある。宮城県石巻市では34か所ある小規模漁港で水揚げを再開できたところはない。