最後のライオニ 韓国パンデミックSF小説集 作者:キム・チョヨプ,デュナ,チョン・ソヨン,キム・イファン,ペ・ミョンフン,イ・ジョンサン河出書房新社Amazonこの『最後のライオニ』は韓国の作家6人がパンデミック、感染症をテーマに短篇を書いたSFアンソロジーである。韓国語の原書が刊行されたのは20年9月のことで、ようは世界が新型コロナウイルスの存在を知ってから書かれた作品ということになる。 近年、SF作家らに未来を予測、あるいは自由に想像してもらおうとする試みが世界で行われるようになっていて、日本でも日本SF作家クラブ編によるアンソロジー『ポストコロナのSF』が刊行されたが、本作もそうした流れに連なる一冊である。黙示録、感染症、ニューノーマルと作品は描き出すテーマと情景ごとに分けられており、ポストコロナにとどまらないSFが揃っていて大変おもしろかった。 この記事の最後で少し書いているが、2
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