詰め込み教育は「悪」ではない 日本という国は、前頭葉の機能が低下しやすい社会構造を持っています。簡単に言うと、前頭葉を働かせて新しいことをしようとすると、前頭葉を使わない「前例踏襲」の人たちにはじかれるという構造です。 少し考えただけでも思い当たるはずです。大多数の意見とは逆のことを言う人は、しばしば「異分子」として白眼視されます。人より目立ちすぎると、「出る杭」として打たれます。新しいアイデアを出しても、「前例がないから」と却下されることが多々あります。そうした社会から、新規性のある面白いビジネスが生まれるのは難しく、日本の国際競争力は落ちるばかりです。 その諸悪の根源は、教育システムにあると私は考えています。日本では、前頭葉を鍛える教育をまったくしていないのです。 こう言うと、50代の方は「詰め込み教育」を連想されるかもしれません。この世代は人数が多く、受験戦争が熾烈だったので、10代