J通算100ゴールも決め、得点ランキングを独走する佐藤寿人。苦労人ながらまだ30歳、円熟の時を迎えている。 かつてあれほど騒がれた“海外組”と“国内組”にまつわる議論が、今はほとんど聞こえてこない。 8年前や4年前のそれとは異なるポジティブな雰囲気で幕を開けたW杯アジア最終予選。その初戦となったオマーン戦でベンチ入りした23名のうち、海外組はほぼ半数の11名。スタメンでピッチに立った11名においては、前田遼一、遠藤保仁、今野泰幸を除く8名が海外組と大勢を占めた。後半には海外挑戦が秒読みと見られている酒井宏樹、今夏の渡独が決まっている清武弘嗣、さらに海外でフルシーズン1年目を終えた細貝萌が送り込まれ、ベンチにはハーフナー・マイクと宮市亮も控える。どうりでそんな議論に発展しないほど、現日本代表の主力は海の外を主戦場とする選手が多い。 “海外組”重用の傾向はジーコ時代に端を発するが……。 そもそ