近年、若者たちの間で昭和レトロな雰囲気が楽しめると〝純喫茶〟がブームになっている。特に、SNSの影響により20〜30代の女性客が増加しているという。若者たちにとっては、純喫茶のクラシカルな内装や、クリームソーダやナポリタンといった昔ながらの定番メニューが、真新しく映るようだ。 なぜ、そこまで純喫茶が若者たちを惹きつけるのだろうか。今回、これまで全国2,000軒以上の喫茶店を巡った経験を持つ、「東京喫茶店研究所」二代目所長の難波里奈さんにブームの背景と純喫茶の魅力についてお話を伺った。 PROFILE 難波里奈さん 初代所長・沼田元氣氏(芸術家)から受け継ぎ、「東京喫茶店研究所」二代目所長に就任。大好きな純喫茶を広め、親しんでもらうために日々活動している。日中は会社員として働きつつ、仕事帰りや休日に訪れた喫茶店は2,000軒以上。 純喫茶は〝個性〟を楽しむ場所 ——はじめに、難波さんが純喫茶