憎しみ合うのが運命―。日本最大の航空会社の座を巡り、熾烈な抗争を繰り広げてきた2社に経営危機が迫っている。もはや合併するしか生き残りの道はない。互いにそれがどれほど辛い選択でも。 避けられないシナリオ ANAの40代CA(キャビンアテンダント)のZ子さんはこう証言する。 「昨年1月、中国の武漢から、在留されていた日本人の方が帰国する際のチャーター機が、ANAに決まった時のことです。 知り合いのJALのCAとたまたま会ったら、『(コロナに)うつって来ないでね』と言われてしまいました。 JALは、そういう社風の会社なんです。常にANAを見下して、コロナ禍のような国難の時でも、何も変わらない。そんな会社と一緒になるなんて、とても我慢できません。あの人たちと一緒に働く気になんか、絶対にならないんです」 先が見えないコロナ禍により、日本を含む全世界の経済が大ダメージを受けているが、特に打撃が大きいの
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