半世紀の間、歴史家は、ヴァイキングが「サンストーン(太陽の石)」と呼ばれる結晶を道しるべに分厚い雲に覆われた海を航海可能だったのかどうか考え続けてきた。 その決定的な証拠は過去に永遠に埋もれてしまったかもしれないが、新たなる研究では、古代の船乗りがその道具を使ったかもしれない条件を考察し、ヴァイキングが偏光石とちょっとした数学的ノウハウでもって霧の中を航海できた可能性を実証している。 中世の文献にある「ソーラーストーン」の存在 完璧な気象条件の下なら、太陽・星々・海洋生物・沿岸の特徴が広大な海を航海するうえで必要な目印になってくれたことだろう。 しかし凍てついた北大西洋の海は、そのために理想的な場所とは言い難い。船乗りが立ち込める霧をものともしなかったとしても、空を覆う雲は厄介な代物だったはずだ。 仮に北極と南極を指し示す磁気コンパスがあれば、さしたる問題ではなかったかもしれない。しかしヴ