引き続き、 クソクムシを揚げています。 しばらく揚げていると、グニュリと黒い袋のようなものが、彼の背中の堅い皮を突き破り出てきた。そしてそれは、油に熱せられ、やがてボフッと弾けた。漆黒の液体が、鍋のオリーブオイル中にすごい勢いで広がり、なんともいえない匂いがプンと鼻を突いた。 ~~~~~ 前回までのあらすじ ~~~~~ 北大路魯山人に憧れたわたしはまだ見ぬ珍味を求め世界中を旅し、魯山人ボールと呼ばれる伝説のボールを7つ集めることに成功した。「タニシの佃煮、タニシの佃煮」と呪文を唱えると、突如北大路魯山人は現れた。わたしは魯山人に向かい、「オラに伝説の珍味を!」叫んだ。すると魯山人は「焼津市に『ふるさと納税』するといいよ」と言ってわたしの前から姿を消した。かくして私は、地方財政に貢献しつつ、オオグソクムシの死体を二体手に入れたのだった。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ さて、グ
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