宮城大学准教授 石川伸一 一九九〇年代から今日まで、「分子ガストロノミー」または「分子料理法」といったそれまでになかった手法による斬新な料理が注目されるようになりました。 “分子”という言葉には、物理学、化学、生物学、工学などといった“科学的な視点”が込められており、科学的な手法によって、従来にはなかった新しい料理を創造しようとする取り組みです。また、二十世紀の終わり頃から、一部の物理化学者たちが、料理のおいしさを分子レベルで研究する動きが活発化しはじめました。 おいしい料理の解明や新しい料理の開発には、科学のメスが入っています。そのような「おいしさと科学」の一端をお話致します。 二十世紀後半から二十一世紀に入って、世界の料理界は、美食大国とはあまり思われていなかった国のある一人のシェフに振り回されることになりました。その名はフェラン・アドリア氏といい、スペインのカタルーニャ地方にあるレ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く