大学という組織は何かと批判されることが多い。その中に、大学教育は役に立たないとする一群があって、この種の主張はずっと以前からメディアなどに定期的に出てくる。典型的なものはこんな感じだ。 ①大学で教えていることはその後の人生やキャリアに対して役に立たない ②大学で教えていることは程度が低い ③大学の成績は信用できない ④大学より実社会の経験が重要 主張するのはたいてい有名大学の卒業者、あるいは中退者(つまり入試に合格した者)のようだ。現職が企業経営者や幹部であることも多い。昭和女子大学の矢野眞和特任教授は「特に出世した人ほど、いかに大学で遊んでいたかを自慢したがる傾向にある」と指摘している。単なる謙遜かもしれないし、自分の出世は大学教育ではなく自分の努力の成果だ、といいたいのかもしれない。 ネタで話しているケースも多いだろうからマジレスするのもどうかとは思うが、中にはまじめに主張していると思