松竹のDVD発売で、トラウマ映画の名作としてイチ押しとなっている作品です。宇多丸さんが「怖くていまだに観られない」とまで言っていて、ネットでも怖いど怖いどと名高くて、どんなもんじゃーいと思って、『震える舌』。 渡瀬恒彦、十朱幸代が主演で、お話はというと彼ら夫婦の娘が破傷風にかかってしまう様子を描いたものです。原作は作家の三木卓という人が書いていて、彼の実体験がベースになっているそうです。 序盤を除きほぼ全編が病院の中で進行し、なおかつ娘への光刺激を防ぐためにと真っ暗な病室の中がメインの場所になるので、とてもとても狭苦しく、閉塞した感じがずうっと漂っています。意識をなくした娘の病状の悪化、治療、回復が断続的に繰り返され、夫婦が看病疲れしていく様が描かれるばかりの映画です。 怖いど怖いどというのを聞いていたので、心構えができており、そこまで震えるようなことはなかったのですが、確かにこれを子供の
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