築地市場(東京都中央区)からの移転が延期された豊洲市場(江東区)の主要な建物下に盛り土がされていなかった問題で、石原慎太郎氏が都知事在任中の二〇〇八年、地下にコンクリートの箱を埋める案に言及していたことが分かった。長所として工費の安さや工期の短さを挙げていた。土壌汚染対策を検討する専門家会議の盛り土案に反し、都が地下空間案を採用した判断に、石原氏の意見が影響したかどうか、解明が進むことになりそうだ。 (中沢誠、中山高志) 専門家会議は〇七年五月、ベンゼンで土壌が汚染されていた豊洲市場の地下利用について「有害物質が建物内に入る恐れがあるため、地下施設は造らない方がいい」と指摘。〇八年五月十九日、土を入れ替えて盛り土にする方針を決定した。 しかし、石原氏は〇八年五月三十日の都知事の定例会見で、海洋工学の専門家がインターネットで「もっと違う発想でものを考えたらどうだ」と述べていると紹介。土を
大量の機器点検漏れが発覚した高速増殖炉もんじゅ(福井県)について、運営主体の日本原子力研究開発機構が今年三月末以降、二カ月にわたって必要な点検を放置していたことが分かった。保守管理システムには点検を促す警告が表示されていたが、見過ごしていた。 原子力規制委員会などによると、点検が放置されていたのは原子炉の冷却に使うナトリウムの温度を管理する設備。原子力機構は三月末までに点検する計画だったが実施せず、五月末に点検作業全体を確認する過程で判明した。 保守管理システムには二月末以降、約三カ月にわたって警告が表示されており、原子力機構は警告を見過ごした原因を調査中だが「担当者の引き継ぎが不十分だった可能性がある」としている。点検は五月末に実施した。
元復興相で無所属の平野達男参院議員(岩手選挙区)が自民党に入党届を提出していたことが分かった。入党が決まれば、参院(定数二四二)の新勢力で自民、公明の与党とおおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の「改憲四党」が百六十二議席となり、改憲発議に必要な三分の二に達する。さらに自民の参院議席は百二十二となり、二十七年ぶりに単独過半数を回復する。 平野氏は十二日、自民党の谷垣禎一幹事長と党本部で会談。谷垣氏の入党要請に応じた。 参院の新勢力は十日投開票の参院選の結果、安倍政権下での改憲を否定しない四党に無所属・諸派を加えた「改憲勢力」で三分の二を突破。平野氏は自身の立場について「どういう改憲をするのか具体的に議論されていないので、答えられない」と回答し、改憲勢力ではないとの考えを示していたが、参院選では岩手選挙区の自民党候補を支援していた。 衆院は与党だけで三分の二を占めている。参院も、
総務省は三十日、七月十日投開票の参院選で全国の投票所の34・6%が、投票終了時刻を公職選挙法が定める午後八時から繰り上がると発表した。二〇一三年の前回を0・2ポイント下回るが、およそ三カ所に一カ所が、投票できる時間が法定より短い。選挙権の侵害につながる恐れがある。 公選法は投開票日の投票時間を午前七時~午後八時と規定。「投票に支障を来さないと認められる特別の事情のある場合」などに限り、自治体の判断で変更が認められている。終了時刻の繰り上げは、夜間の投票者が少ないことを理由にするケースが多い。 総務省によると、今回の参院選で終了時刻の繰り上げは、全国の投票所四万七千九百五カ所のうち大阪、千葉、神奈川三府県を除く四十四都道府県の一万六千五百九十四カ所(うち一部は開始時刻も繰り上げ)で実施される。
安倍晋三首相(自民党総裁)は19日夜、インターネット動画中継サイト「ニコニコ動画」の討論会で、憲法改正に関し、22日公示の参院選の結果を踏まえ、具体的な条文の議論を進めていく考えを明らかにした。秋の臨時国会から衆参両院の憲法審査会を始動させる意向も示した。 番組で首相は、憲法審査会で改憲を巡る議論が集約されていないとの認識を示した上で「参院選の結果を受け、どの条文を変えていくか、条文の中身をどのように考えていくかについて議論を進めていきたい」と表明した。今後の議論に関しては「次(秋)の国会から憲法審査会を動かしていきたい」などと強調した。
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