東京電力が29日発表した2015年4~6月期決算は、火力発電に使う液化天然ガス(LNG)など輸入燃料費が大幅に下がり、経常利益が前年同期の約4倍の2141億円と、過去最高となった。黒字は2年連続。燃料費の変動を電気料金に反映させる制度の影響が大きいという。 原油価格の下落などにともなって、LNG価格は昨年同期より4割安くなった。円安による負担は増えたものの、全体の燃料費は35・7%減の4018億円となり、東日本大震災後でもっとも少なかった。 一方、電気料金は3~5カ月前の燃料費をもとに計算される仕組みで、制度上の時間差が利益を押し上げる形となった。この影響は経常利益のうち1800億円と試算。今後は電気料金が下がる傾向にあるため、東電は「大幅増益は一過性」と説明している。 売上高は1・1%減の1兆55… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有料会