人文というのは文学にしろ哲学や歴史にしろ、やっていくうちにどこかで人の正しさみたいなものを問われるところがある。つまりは人道ということになるが、これというのは人の道を踏み外してないか、人としての正しさという点では間違ってないかというものを突き付けられる場面というのは多々ある。間違っていても命令だからそのまま突き進まなければならない苦悩というのはわかりやすい。 では経済とは何かというと、人文を背景としつつもその上で悪というものにどこかで向き合っている。人の歴史は奪うことの歴史だと言える。攻めた場所からより多く奪うこと、それの繰り返しが人間の歴史だともいえるし奪うからこそ前よりも豊かになることができる。その意味では確かに人は戦争というものをどこかで好む生き物でもある。他者を突き落とす、他者から奪うことが己を豊かにすることであり、その繰り返しを我々は選んできているのだから。かといって露骨にやると