西宮市内の公立小中学校で、リフトを使って給食を上階に運ぶだけの「給食運搬員」が40年近く配置されていることが、市の定期監査で分かった。業務は民間委託で、2010年度は委託料として7小中学校で計約1800万円を支出している。神戸市などでは調理員や教員らが運んでおり、厳しい財政状況の中、必要性を疑問視する声が上がっている。(広畑千春) 西宮市教委によると、給食運搬用リフトは、4階以上に普通教室がある場合に児童・生徒の安全と負担軽減のため、昭和40年代から設置が広がり、合わせて給食運搬員も配置された。4階建ての校舎があるのは現在7小中学校で、一括して民間に委託している。 業務は2、3人が一組になって、1階の給食室から給食と食器をリフトまで運んでボタンを押して操作する係と、上階で受け取って、その階の配(はい)膳(ぜん)室まで運ぶ係がある。給食を終えると、児童・生徒が配膳室に運んだ食器などをリフトに