記事一覧 [1] パイオニアの不満 恩恵に落差 細る財政 (2010年5月25日午後2時46分) 3基の炉が並ぶ関西電力美浜原発。11月に1号機(上)が運転開始40年を迎える=3月12日、美浜町丹生 開業以来、赤字経営が続く温泉施設「リラ・ポート」。建設の財源には電源三法交付金が充てられた=敦賀市高野 国内初の加圧水型軽水炉として関西電力美浜原発1号機が立地し、11月で運転開始40年となる美浜町。「トップランナーはいろんな面で苦労がある」。山口治太郎町長の胸中には自負心と不満が複雑に絡まっている。 理由の一つは、電力の安定供給を目指し、原発を立地した自治体などに交付される「電源三法交付金」にある。 同制度が創設されたのは1974年度。美浜1、2号機はそれ以前から稼働を始めたため、原発の設置工事から運転開始5年後まで配分される交付金を受けられなかった。交付期間が「運転開始5年後まで」とさ