日本能率協会グループが7月に実施した、「企業の新任役員の素顔に関する調査」で、「株主より従業員を重視する」との答えが1年前よりも増えていることが分かった。 [表でチェック] 100年超え企業 長寿の秘訣は従業員重視など日本型経営 ≪米国流経営見直し≫ 「会社は社会の公器」との見方に共感する人は81.3%にのぼるなど、昨年秋のリーマン・ショックを契機に、株主利益を最優先とする米国流経営への見直しが進んでいるとみられる。日本生産性本部のアンケートでも同様の傾向が示された。 日本能率協会グループのアンケートは1998年から毎年実施されているもので、今年1〜6月に選任された上場企業の新任役員(1504人)のうち299人から回答が寄せられた。 それによると、「だれの利益を最重視するか」の質問で「従業員」とした回答は前年比6.3ポイント増の51.6%。過去5年間で最低だった2005年の31.