◆ADHD リタリン使用禁止後の薬物治療の状況は。 ◇小児用の新薬登場 海外で普及「ストラテラ」、依存性なく多動に効果 ◇「選択肢二つに」医師ら歓迎 不注意や多動、衝動性などを症状とする発達障害のひとつのADHD(注意欠陥多動性障害)。これまで治療薬は中枢神経に作用するメチルフェニデート(商品名・コンサータ)しかなかったが、今年4月、新たにアトモキセチン(商品名・ストラテラ)が承認された。ADHDの治療薬は欧米では7種類。あいち小児保健医療総合センター(愛知県大府市)の杉山登志郎心療科部長は「やっと2種類の薬が使えるようになり、選択肢が増えた」と歓迎する。 コンサータは、向精神薬のリタリンと同じ仲間で、意欲や快感と関係するドーパミンという神経伝達物質を脳内で増やす作用をもつ。これに対し、ストラテラは集中力や注意力などにかかわるノルアドレナリンという神経伝達物質を増やす。 ストラテラは世界的