自分の人生を、人や社会との関わりの中で、様々に模索しながらも自分で律して決めていくこと、すなわち自律は、すべての人にとって「個人の尊厳」とともにかけがえのない基本的な価値の一つであり、個人の人格的生存にとって必要不可欠な人格的自律権として憲法第13条により保障されている。この人格的自律権は、疾病や障害によって自ら意思決定をすることに困難がある人にも保障されなければならない。 日本は、2014年、障害者の権利に関する条約(以下「障害者権利条約」という。)を批准した。同条約は、最も重要な基本原則として「個人の自律(自ら選択する自由を含む。)」の尊重を掲げ(第3条(a))、特に第12条は、障がい者が生活のあらゆる場面において他の者と平等に法的能力を享有すること(同条第2項)、締約国は障がい者がその法的能力の行使に当たって必要とする支援を利用するための適当な措置を採ること(同条第3項)を規定してい
中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 「事例くれくれ君」という、愛すべき、しかし、ちょっと残念な人々が全世界に300万人ほどいらっしゃいます。 ここでは、さしずめ、「事例くれくれ君」を「過去の他人の実践事例をやたらと知りたがるのだけれども、どの実践事例を見ても聴いても不満を述べるだけで、前に進もうとしない人々」と定義しましょう。 あなたのまわりにも、事例くれくれ君、いらっしゃいますか? ▼ 全世界に300万人いる「事例くれくれ君」は、「実践」をともなう現場にあらわれます。おおよそ、人事や教育などの「実践」を含む領域の場合、「先行事例」というものが非常に重宝されるからです。 たとえば、あなたの会社が、人材開発施策を立て直したい、評価制度を立て直したい、と
国際人権NGOアムネスティが今夏、打ち出した「売春を犯罪としないよう求める」という新方針が、国際社会に大きな波紋を投げかけた。 アムネスティは、「(売春をして働く)セックスワーカーは、世界の中で最も社会から取り残された存在のひとつであり、常に差別や暴力などの人権侵害に直面している」と指摘。「(同意にもとづく)セックスワークの非犯罪化」が、セックスワーカーの人権を擁護し、直面する人権侵害の危険を減少させる最良の方法である」と結論付けた。 ただ、売買春を正面から認める方針には、異論も出た。たとえば、女性の人身取引に反対する国際NGOのCATWは「売春の斡旋や、売春宿の経営、買春までも合法化することになる」と、アムネスティの方針を批判している。 アムネスティは、少数者の権利保護などを訴える世界最大級の人権擁護団体だが、なぜ今回このような結論を出したのだろうか。現状、売買春が違法とされている日本で
食卓に並べられた絹さやと牛肉の炒め物、水菜と油揚げのサラダ、ごはんと味噌汁…。田崎啓子さん(仮名、45歳)は養子縁組をした息子の龍太くん(仮名、5歳)に手際良くおかずを取り分け、恒良さん(仮名、47歳)も料理に手を伸ばす。ありふれた家族での食事風景。里子の安達洋平くん(仮名、16歳)は静かに家族の動きを目で追っている。洋平くんは1年前まで、そんな家庭の食卓を知らなかった。 特別養子縁組で家族になる 田崎夫妻は結婚をして10年経っても子どもに恵まれず、2年間の不妊治療を経験。あきらめようとした矢先に「特別養子縁組制度」の存在を知り、里親登録をした。1年の研修期間を経て子どもを受け入れる体制を整えたが、経験者は口を揃えて「ただ待っているだけでは話はこないよ」と言う。 2013年度、養子縁組希望里親登録数2,445世帯に対し、成立件数は267件にとどまっている。管轄する児童相談所が虐待対応に追わ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く