新型コロナウイルスの感染拡大防止を理由に、東京拘置所が家族など、弁護人以外との面会を一律に認めないのは違法な行政処分に当たるとして、勾留中の男性被告が執行停止を求めた申し立てについて、東京地裁は3日までに「処分には該当しない」などとして却下した。決定は1日付。 決定によると、東京拘置所は4月15日、「弁護人以外の面会は中止とします」と掲示し、受付事務室を施錠。職員が説明しても面会を求める人がいた場合は、緊急性や必要性がある場合のみ、例外的に認めている。 決定理由で清水知恵子裁判長は、こうした対応について「拘置所長の施設管理権に基づく取り扱いにすぎず、被収容者や面会希望者に法的効力を有するものではない」と指摘した。 その上で、家族と面会できなくても、弁護人を通じて状況を伝えたり、手紙を書いたりできるとして「精神的苦痛を受けることがあっても、重大な損害が生じるとは言えない」と述べた。
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